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「富山湾の宝石」とも呼ばれる高級海老・シロエビ 富山湾でのみ漁が成立する理由とは?

4月1日に富山湾でシロエビ漁が解禁されました。

漁初日の新湊漁港の水揚げ量は421キロと、去年の初日の2100キロよりも大幅に少ないスタートとなったそうです。

富山県のシロエビといえば春の始まりを告げるエビでもあり、「富山湾の宝石」とも呼ばれています。

シロエビの正式名称はシラエビ

シロエビ(提供:PhotoAC)

シロエビはオキエビ科に属する小型の甲殻類。市場や小売店ではシロエビ、富山県ではヒラタエビ、ベッコウエビなどと呼ばれていますが、正式名称は「シラエビ」といいます。さらに本種と別にクルマエビ科には正式名称が「シロエビ」のエビもいるので注意しましょう。

シロエビは水深200~300mの深海を群れで遊泳しており、夜間には100メートル程まで上がってくるそうです。一生を泳いで過ごし寿命は2年から2年半程といわれています。

産卵期は7~11月。メスは体長5.5センチ程で成熟し、一生の中で2回産卵を行います。卵は1~2ミリの楕円形で300個程を産むそうです。

富山県のプライドフィッシュ

シロエビは富山県の特産品として知られており、夏のプライドフィッシュに選定されている他、平成8年10月12日には「富山県のさかな」にも選定されました(富山県-富山県のさかな(ブリ、ホタルイカ、シロエビ))。なお、富山県のプライドフィッシュはシロウオの他にスルメイカやホタルイカ、フクラギなど全12種もの海産物が選定、「富山県のさかな」にはシロエビの他にブリとホタルイカが選定されています。

シロエビ漁は富山湾でしか成立しない?

シロエビは富山県の特産品ですが、実は富山県以外にも分布することが分かっています。しかし、シロエビ漁が成立するほどシロエビが多産するのは富山湾のみであり、他の海ではこれほど多くは見られないそうです。

富山湾は深い谷が刻まれた複雑な地形であり、いくつもの海底谷を所有する特徴的な湾としても知られています。海底谷は深い藍色をしていることから「藍瓶(あいがめ)」と呼ばれ、海底谷の水深200~300メートルがシロエビ漁の好漁場とされています

シロエビは小型底引き網で漁獲され、漁期は4~11月で夏がピーク。シロエビは県内の新湊漁港と岩瀬漁港で水揚げされます。シロエビの水揚げ港はこの2つのみだそうです。

富山県ではシロエビを獲りすぎないようにプール制の導入や禁漁期間を設けるなどの資源管理、水産県研究所による調査研究も行われています。

そんなシロエビですが、産地である富山県ではもちろんのこと全国で食用として流通。シロエビのかき揚げは富山県の郷土料理として知られている他、新鮮なものは刺身や寿司でも楽しまれています。

シロエビは富山湾の特産品。冷蔵技術の発達により漁期になると他県でも新鮮なシロエビが出回ります。これからの季節、新鮮なシロエビが魚屋に並ぶのが楽しみですね。

(サカナト編集部)

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サカナト編集部

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