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日本固有のチョウチョウウオ<ユウゼン>探索記 小笠原諸島・父島で探すはダイバー憧れの魚

ユウゼンという魚をご存じでしょうか。ユウゼンはチョウチョウウオという水族館にもよくいるカラフルな熱帯魚の仲間で、日本固有種のチョウチョウウオです。名前の由来は友禅染からきています。

その美しさから魚が好きな人たちやダイバー憧れの魚。例に漏れず筆者も憧れています。

そんなユウゼンに会うため、私は小笠原諸島父島を訪れました。この記事では、筆者による小笠原諸島・父島でのユウゼンの探索記をお届けします。

明らかに体色が違う

ユウゼンのどこに惹かれるのか。人それぞれあると思いますが、私はやはりその体色と、日本固有種という点です。

ユウゼン(提供:PhotoAC)

他のチョウチョウウオを見るとわかると思いますが、どちらかといえば黄色や白、オレンジなどかなり明るい色をしています。

イッテンチョウチョウウオ(提供:PhotoAC)

しかし、ユウゼンは見ての通り、身体のほとんどは黒色で、尾びれの淵だけキレイな黄色をしています。チョウチョウウオと似ても似つかない、まさに“日本の魚”という点にたまらなく魅力を感じます。

父島のビーチをシュノーケリングで探索!しかし…

今回の父島旅では1人ではなく同行者もいたため、その方に合わせてダイビングは行わず、シュノーケリングで探すことにしました。ユウゼンの目撃情報がある父島の北側のビーチに行きました。

色鮮やかなサンゴ礁の世界に囲まれ、すっかりこの世界に魅了されていましたが、肝心のユウゼンは全く出ず。

サンゴ礁(撮影:みのり)

普通に見られると聞いていましたが、運がないのか、それともちゃんとダイビングをするべきなのか……。時間も押していたため、この場所は諦めることにしました。

小笠原水産センターにあるミニ水族館で見られるユウゼン

父島には小笠原水産センターという漁業と海洋調査の施設があります。その中にあるミニ水族館でユウゼンが展示されていました。

小笠原水産センターのユウゼン(撮影:みのり)(撮影場所:小笠原水産センター)

小笠原水産センターは2012年、陸上水槽内でユウゼンの受精卵を得ることに成功。その後さらに工夫を重ね、世界で初めてユウゼン稚魚の生産にも成功しました。

この施設のほかにも、東京の葛西臨海水族園、すみだ水族館でもユウゼンは見ることができます。しかし、今回見たいのは飼育下のユウゼンではなく野生のユウゼンです。

他の予定を全て済ませ、最後にボートでしか行けない、とあるシュノーケリングポイントに向かいました。

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みのり

みのり

センス・オブ・ワンダーを大切に

北里大学海洋生命科学部卒・元水族館飼育員。魚類・クラゲはもちろん、イルカの飼育も担当。非常に多趣味で、生き物観察やフィールドワークはもちろん、映画や読書、ゲームも好き。多趣味ゆえの独自の視点、飼育員視点を交えつつ、水生生物やそれを取り巻く自然環境、文化、水族館の魅力を発信していきます。

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