縁日の定番「金魚すくい」。
どちらかと言うと「夏」のイメージですが、中には初詣の縁日で出店していることもあるようです。
元気いっぱいに逃げまわる金魚をすくうのは意外と難しく、唇を噛んだ経験のある人も多いのではないでしょうか。
そこで、誰でも金魚すくいが上達する攻略方法をご紹介します。
ポイの使い方は?
「ポイ」とは、金魚すくいで使用する「すくい網」のことを言います。
網の代わりに和紙が貼られているため、つい水に浸す面積を抑えたくなってしまいますが、実はこれはNG!
和紙に濡れている部分と濡れていない部分の境目があるとすぐに破れてしまうので、まずは和紙全体を水に浸してから使用するようにしましょう。
また、ポイには表裏があり、枠の上に和紙が貼られている面が表になります。
表側のほうが水の抵抗に強く、金魚をすくったときに水が溜まりにくいというメリットがありますが、一方で裏側には和紙と枠の段差に金魚をひっかけやすいというメリットがあります。
和紙の強度を保つため、表裏を交互に使ってみるのもおすすめですよ。
金魚がのったら素早く引き上げる
ポイを水中に沈めるときは、なるべく水の抵抗を受けないよう、水面に対して斜めに入れるのがポイントです。水中に入ってからは、水面に対して水平に移動させましょう。
なお、水中ではなるべく金魚を追わず、金魚のほうから近づいてくるのを待つのが理想です。そのため、水槽の真ん中にいる金魚よりも、壁側や角の付近にいる金魚のほうが逃げられる範囲が狭いので狙い目ですよ。
お目当ての金魚がポイの上にのったら、慌てず素早く斜めに引き上げます。金魚があばれると尾びれで和紙を破かれてしまうため、なるべく和紙の上には金魚の上半身のみをのせるようにしましょう。
すくいあげた金魚をすぐにキャッチできるよう、お椀を近くに移動しておくのも忘れないでくださいね。
江戸時代の人々も楽しんだ金魚すくい
今や縁日に欠かせない金魚すくいですが、その始まりは江戸時代後期まで遡ります。
当時は金魚を網ですくったり掴み取りをして楽しんでいたと考えられていますが、明治時代にはポイが登場し、現在の金魚すくいの形に近づいていきました。
古くから日本の人々を楽しませてきた金魚すくい。ぜひコツを習得して、縁日で見かけたときは、腕試しに挑戦してみてはいかがでしょうか。
なお、持ち帰った金魚は責任を持って飼育し、自然環境に放流することのないようにしましょう。
(サカナトライター:わかめ)