わたしは魚や生き物が好きで、これまで主にベタや金魚の飼育をしてきました。
大人になってからは、子どもと一緒にメダカのお世話をするようになり、「卵を産んで増えてくれたら、もっと嬉しいな」と、朝日でキラキラ輝くメダカたちを眺めながら、ふと思ったのです。
この何気ない願いが、アカハライモリとの生活の始まりになるとは、このときは想像もしていませんでした。
すべての始まりはメダカ用の水草を買ったこと
メダカによりよい生活環境を提供したい、あわよくば卵を産んでほしい。そんな軽い気持ちで購入した水草が「ホテイアオイ」でした。
丸くてふっくらとした葉が水に浮かんでメダカの隠れ家になったり、細かい毛のような根はメダカの産卵場所になったりすると知られています。
水面に浮かぶ水草、ホテイアオイを購入してすぐの頃の様子(撮影:高良あさひ)しかし、この「ホテイアオイ」とともに思いもよらない珍客が、わが家にやってくることになります。
子メダカと泳ぐ、この子は一体誰?
ホテイアオイを購入してから、メダカが卵を産みました。
「やったー!ありがとうメダカたち!」と急いで別容器に水を張り、ホテイアオイごと移します。しばらくすると子メダカたちが次々に増え、私はホクホクしていました。
そんなある日、食べ残しをスポイトで吸っている最中に気づいたのです。
「あれ、この子は一体……?」
底の方に黒っぽい「何か」がいました。
ホテイアオイが枯れた後の写真。代わりにアナカリスが入っている。右下に珍客が……?(撮影:高良あさひ)細い体のメダカとは明らかに違う、少し平べったい体。泳ぐのもどこか不慣れで、ぎこちない動きです。
「子メダカを食べてしまったらどうしよう」
そう思った私は、慌てて正体を調べ始めるのでした。
心の準備もないまま始まったアカハライモリ生活
「なんてこった!」
思わず声が出ました。あの黒っぽい何かの正体は「アカハライモリ」かもしれない。インターネットで画像を調べてみると、驚くほどそっくりでした。
ウーパールーパーのようなフサフサのエラ、横向きに入った瞳の黒い線……泳ぎが苦手で、容器の底でじっとしている様子も当てはまります。
アナカリスで休んでいる珍客(撮影:高良あさひ)さらに、前足が生えてきました。ここでようやく、「魚ではない」ことが確定しました。
調べ続けるうちに、「え、陸に上がるの?」「肺呼吸になるの?」「どうしよう!」──と、驚きの連続で思わず飛び上がってしまいました。
でも、一番大きな疑問が浮かびます。この子は、一体何を食べて大きくなったのでしょうか。
飼育のために準備したもの
子メダカと一緒に育ってしまった珍客をもてなすために、まず飼育環境を整えるところから始めました。
ウーパールーパー用の人工餌を購入し、容器に水草(アナカリス)で休憩場所を作ります。そして、陸に上がったとき用の背の高い容器を用意しました。
アカハライモリは普段、容器の底でじっとしています。試しに、子メダカ用のエサをあげると水面まで一生懸命泳いで食べていました。
「なるほど、子メダカのエサを食べてたんだ」と腑に落ちました。子メダカはイモリの口に入るサイズではなかったのか、数は減っていませんでした。
珍客に新しい家を用意
イモリが水面近くで休めるように水草(アナカリス)を数本まとめて浮かべて観察します。
よたよたとぎこちない動きでなんとか水草につかまって休んでいる姿がいじらしく見えて、「かわいい!」と思わずつぶやいてしまうほどでした。
大きなった珍客(撮影:高良あさひ)成長してエラが無くなるころには子メダカとは別の容器に引っ越しをして、キッチンペーパーを湿らせた床の上で暮らしを開始。新しい家は味付けのりが大量に入ってたプラスチック容器で申し訳なさもありましたが、軽くて、掃除しやすいので丁度良かったです。
脱走防止のため、排水溝に付けるネットを入口に装着しています。
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