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名前に<チョコレート>が付く魚たち 茶色や黒っぽい色だと名付けられがち?

2月14日はバレンタイン、バレンタインといえばもちろんチョコレート。

実は、淡水、海水を問わず、魚界には<チョコレート>に由来した名前を持つ種がいくつか存在します。

【画像】6段階で名前が変化する魚

オスが口内で保育する<チョコレートグラミー>

チョコレートグラミー(提供:PhotoAC)

名前にチョコレートが付く魚として、真っ先に思い浮ぶのがチョコレートグラミーSphaerichthys osphromenoides)です。

本種はスズキ目ゴクラクギョ科に属する小型の淡水魚で、インドネシア(スマトラ・ボルネオ)とマレーシアに分布。日本には生息しないものの、国内で観賞魚として人気があります。

流通する際には、英名と同様にチョコレートグラミー(Chocolate gourami)と呼ばれているほか、略して「チョコグラ」の愛称でも呼ばれているようです。

また、本種は口内保育をする魚としても知られています。メスは20~40個ほどの卵を産み、オスが口内で保育、卵は2週間で孵化します。

英名は外科医の魚?<クログチニザ>

クログチニザ(提供:PhotoAC)

<チョコレート>と付く魚は海水魚にもいます。

スズキ目ニザダイ科に属するクログチニザは西~中央太平洋に分布する魚。本種は日本国内にも生息し、成魚は主に琉球列島のサンゴ礁域で見られるほか、幼魚は伊豆半島でも見られます。

クログチニザの幼魚は全体的に黄色っぽい見た目をしていますが、成魚では茶色っぽく変化。本種の英名「Chocolate surgeonfish」は、この体色に由来しているものと考えられます。

なお、Surgeonfishは直訳すると「外科医の魚」となり、本種を含むニザダイ科の一部が尾柄部に持つ「棘」に由来しているそうです。

クログチニザの成魚は、南日本において食用となるほか、幼魚は観賞魚としての需要もあります。

ヤミハタ

ヤミハタ(提供:PhotoAC)

釣り人にとって身近な魚にも、名前に<チョコレート>が付く魚がいます。それが、ヤミハタです。

本種はハタ科ユカタハタ属に分類される魚で、黒褐色の体色に幅の広い淡色の横帯を数本持つことが特徴。見た目がマハタに似ますが、背びれ棘が9本であること(マハタでは11本)から容易に区別することが可能です。

英名の「Chocolate hind」は、この黒褐色の体に由来していると考えられています。

なお、「Hind」は本種を含むユカタハタ属の魚類によく使われる英名。英名にhindがつくユカタハタ属として、アザハタの「Tomato hind」、アカハナの「Strawberry hind」が挙げられます。

<チョコレート>が付く魚が意外と多い

このように、名前に<チョコレート>がつく魚は意外にも多く、これらのほかにもガマアンコウ科の「Chocolate toadfish」やスズメダイ科の「Chocolatedip chromis」などが知られています。

茶色い魚は英名でチョコレートが使われることがしばしばあるので、ぜひ探してみてください。

(サカナト編集部)

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サカナト編集部

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