私が水生生物に興味を持ったきっかけとなったのは、ダイオウイカやピラニア、リュウグウノツカイ、ウツボといった比較的メジャーなサカナたち。ちなみに、サカナ好きにはありきたりなテーマですが、個人的に<クジラ対ダイオウイカ>はダイオウイカが勝つと予想しています。
決定的だったのは、カムルチー。一言で語りつくせない魅力を感じる魚ですが、危険生物なのに食べるとおいしいというギャップに魅了されました。
カムルチーとライギョが同じ魚であり、日本にも生息していることを知ったときの驚きは今でも忘れられません。
私の好きなサカナたちと好きなコト
仕事の息抜きは、鳥羽水族館のYouTubeチャンネルのライブカメラで、ラッコの「メイちゃん」「キラちゃん」、そして名物おじさんを見て癒されるというのがルーティン。
日本三大怪魚であるアカメ、イトウ、ビワコオオナマズに魅せられた時期もあり、琵琶湖の魚をもっと知りたくて一時期は琵琶湖周辺に移住したいと考えていました。
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今の夢はトローリングでカジキマグロの一本釣り! コストパフォーマンスの悪いカジキマグロの一本釣りですが、なぜ魅了されるのかを自問しても<男の夢>としかいいようがありません。
残念なのは、海なし県を代表する埼玉生まれ埼玉育ちであること。
週末に水族館に行っては“サカナ欲”を満たしているほか、雨の日はプレイステーション版のゲーム「川のぬし釣り」「海のぬし釣り」などを楽しんでいます。
食の観点でも、物心ついた時から肉よりサカナ派。アレルギーでかゆくなるのが難点でしたが、好きすぎるがゆえに無視して食べ続けているうちにアレルギーを克服しました。
今は肉も少し食べられるようになりましたが、それでも圧倒的にサカナ派です。
今好きなサカナは「シャコ」
シャコは、寿司ネタとしておなじみの食材です。「寿司ならシャコが好き」という通な方もいるかもしれません。
中でも、「カツブシ」と呼ばれる卵巣が絶品。寿司ネタの大定番・エビを超えるおいしさとも言われており、未体験ならぜひ食べてほしい逸品です。
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シャコは鮮度が命。足がとても速いので、関東ではなかなかお目にかかれません。
旅先で寿司を楽しむならシャコに挑戦してみてください。見た目は一見こわいですが、一口食べると虜になりますよ。
しかし、シャコは海水温の上昇や潮の流れ、乱獲、生息域の減少といった理由で漁獲量が減ってしまい、なかなか食べることも難しくなってしまいました。
美食家の間で有名なシャコですが、じつにギャップの多い魅力的な海洋生物でもあります。パンチ力と視力がずば抜けており、深海生物を代表する興味深い存在です。
今では貴重な食材であるシャコの、意外と知られていない生態を紹介します。
シャコの不思議な生態
シャコは見た目に反し、絶品かつ凶暴、そしてデリケートな海洋生物です。
エビやカニと同じ甲殻類なので、食材として人気なのには納得ですね。
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海底深くに潜むため生態は謎に包まれています。例えば、光の届かない世界に生息するシャコは目が発達しているとされており、両目を使うと360度立体視できるといいます。
シャコのパンチは動物界一?
シャコのパンチは、音速に匹敵するとされています。そのパンチ力は動物界屈指とされ、サカナ好きの間では有名です。
海中では動きが制限されますが、爆発的なスピードで発せられるパンチはあまりにも早く、局所的な低水圧が生じ、周囲の海水を瞬間的に蒸発させる「キャビテーション」と呼ばれる現象を引き起こします。
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シャコがパンチで獲物を捕らえるときは、「カツン」という甲高くも鈍い音が鳴ります。爆発的なスピードから光を放つことでも有名ですね。シャコの狩りは、まるで漫画のワンシーンのようです。
そんな冗談みたいな生き物であるシャコに魅せられてしまいます。
(サカナトライター:おっしー)