簡単に挑戦できる流れ藻採集
流れ藻採集の舞台は漁港です。
漁港は私たち人間にとって、特に海辺に住む人にとっては身近な場所だからこそ、“無意識な場所”でもあります。
しかし、流れ藻が溜まる時期は水族館やアクアリウムショップ、ダイビングではでは見られないたくさんの魅力的な魚や幼魚を見ることができます。まだまだ新しい発見があり、魚を含めた生きものの生き方や生態系を知るロマンがあるジャンルです。
漁港や季節、天気、時間などでも昨日とは全く違う海になっています。わからないことばかりで、こんなにも可能性を秘めた趣味はありません。
この採集は魚好きなみなさんで成長させるジャンルなのです。小さいことでも繰り返し行い、その都度データを集めたらいつか一つの確立されたジャンルになると思います。
海に入らず濡れたりするストレスがないのと、たも網1本とバケツ1個があればすぐ始められる簡単な採集。ぜひこの夏から始めてはいかがでしょうか。
流れ藻採集で気がつくこと
この採集をしていると気づくことがあります。
流れ藻採集ではゴミもたくさん落ちています。私たちはそのゴミに直面した時、少しでもゴミを回収し、捨てるという行為をしてみたらどうか──。
1人ができることは微々たるものかもしれません。しかしみんなが少しでもそういう意識でいれば、いつかは大きな結果になるかもしれません。
我々は魚が大好きで大自然のおかげで、こんなにも楽しく、充実した趣味を続けることができます。海の環境問題を少し意識しながら採集すると、いつか得した気分になる時が来るかもしれません。
(サカナトライター:たつ)
参考文献
瀬能宏、山溪ハンディ図鑑13 日本の海水魚、山と山溪社、p300
宮崎佑介、はじめての魚類学、オーム社、p11
鈴木香里武、ときめき×サイエンスシリーズ4 岸壁採集! 漁港で出会える幼魚たち、ジャムハウス、p2,20,34,38,6275,78,79,83,84,187