ドンコは貪欲な河川のハンター
いよいよ、ドンコライフがスタート。筆者の部屋にある水槽でオイカワやイトモロコ、ヌマエビなどと一緒に飼育をはじめました。
しかし、ある日異変が起きてしまいます。ある日水槽を見ていると、ドンコがオイカワを咥えているではありませんか……!
実は、ドンコは淡水魚の中でも貪欲なハンターとして知られています。
下記写真の水槽ではドンコのほか、オイカワやイトモロコ、ヌマエビといった魚やエビを飼育していたのですが、エビやオイカワの小さいのはドンコに捕食されてしまいました。自然下の河川においても、食物連鎖の上位にたっている魚といえそうです。

空き缶などの中にもよく見られ、福岡の河川においても、空き缶やビン、あるいはタイヤなどの中に潜んでいる様子が確認できます。また、河川の魚のなかでも上位の捕食者でほかの魚に襲われる心配があまりないためか、いつも堂々としています。
ドンコの体色は暗褐色と茶褐色のまだら模様で、空き缶がない場合でも、水底にひそみ隠れるための保護色になっているように見えます。
興味深いことに、このような斑紋は別科(カワアナゴ科)のマレーゴビーなどにもよく似ています。おそらくこの種もドンコのように待ち伏せして餌を捕食するタイプなのでしょう。
ドンコを飼育する
ドンコは空き缶の中など、河川の中に見られるゴミの中に潜んでいることがあります。そのため、すばしっこく逃げるオイカワなどとは異なり比較的採集しやすいといえます。そして、持ち帰って飼育してみたくなるものです。
しかしながらドンコの飼育は、アクアリウム初心者にはあまりおすすめできないところがあります。
なぜかというと、ドンコの飼育には専用の水槽が必要になるからです。というのも、先述したようにドンコは肉食性が強いため、ほかの魚と一緒に飼育していると、ドンコがほかの魚を捕食してしまうことがあるからです。

そして、大きいものは全長25センチに達することもあるため、あまり小さな水槽では飼育できません。できれば、成魚は幅60センチ以上の水槽で飼育してあげたいところです。
酸欠にはあまり強くないらしく、投げ込みろ過や上部ろ過などのように、水中に酸素が溶け込みやすいタイプのろ過槽がドンコに向いています。
ドンコに限らず、ハゼの仲間は水槽の底のほうでじっとしていることが多いのですが、驚くと水槽の中を右往左往し、水槽から飛び跳ねてしまうこともありますので、フタはしっかりしておきましょう。