北海道には「ちゃんちゃん焼き」という郷土料理があります。
道外ではあまり馴染みはないかもしれませんが、地元では居酒屋のメニューでみられるほか、家庭でも親しまれている料理です。「ちゃんちゃん焼き」とはどのような料理なのでしょうか。
ちゃんちゃん焼きとは? 発祥と歴史を知る
ちゃんちゃん焼きの発祥の地は北海道の石狩地方とされ、漁師が浜辺で獲れたての鮭を鉄板やドラム缶の上で焼き、味噌と野菜を加えて豪快に調理していたのが始まりだといわれています。

ちゃんちゃん焼きの“ちゃんちゃん”は、「ちゃっちゃっと作る」や「お父ちゃんが作る」を由来とする説があるようです。余談ではありますが、我が家も父がこの料理を作っていました。
漁師町のあたたかさや海の恵みをその場で楽しむ喜びが詰まった、まさに“北の味”といえるでしょう。
家庭でも簡単! ちゃんちゃん焼きの作り方
ちゃんちゃん焼きは、材料がシンプルで調理法も簡単です。家庭でも気軽に楽しめる郷土料理といえるでしょう。
主な材料は、鮭の切り身、バター、キャベツ、玉ねぎ、にんじん、しめじなどですが、野菜は冷蔵庫にあるもので代用できます。
まず、ホットプレートやフライパンにクッキングシートを敷き、鮭を並べて焼きます。このクッキングシートは焦げ付きやくっつき防止のためです。また、ホイル焼きで手軽に仕上げることもあります。
鮭の両面に焼き色がついたら、ざく切りにした野菜を上にのせ、味噌だれ(味噌、みりん、砂糖、酒を混ぜたもの)をかけて蒸し焼きにします。鮭の旨みが野菜にしみ込み、甘辛い味噌だれが全体をまとめてくれるのが魅力です。
ごはんが進む味付けで、ボリュームも栄養バランスも大満足の一品。家族みんなで楽しめるおかずとしても、お酒のおつまみとしても活躍します。
ちゃんちゃん焼きをアレンジして楽しむ方法
ちゃんちゃん焼きというとサケのイメージですが、道内でも稚内や礼文島ではホッケを使用することが知られています。
また、ちゃんちゃん焼きをアレンジして楽しむ家庭も少なくありません。たとえば、サケの代わりにブリやタラなど、他の魚を使うことで違った風味が楽しむことができます。
特にタラは淡白なので、味噌だれとの相性が良く、冬の定番にもぴったりです。

また、チーズをトッピングして「味噌チーズ焼き」にするのもおすすめ。濃厚なコクが加わり、子どもも好きな味になります。
味噌だれも、味噌の種類や配合を変えるだけで印象が変わります。赤味噌でこっくり仕上げたり、白味噌でまろやかにしたりと、地域や家庭ごとの“味の個性”が楽しめるのもちゃんちゃん焼きの醍醐味です。
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