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2匹目のモンツキガジが見つかるかも?

タウエガジ科の魚としては北海道の釣り人になじみの深いガジやムロランギンポ、磯採集愛好家におなじみのダイナンギンポなどがよく知られていますが、このモンツキガジも細長い体をしています。

トクビレも動物食が強い(提供:椎名まさと)

体の腹側面に大きな楕円形の斑紋が一列に並ぶという非常に特徴的な模様をしている魚ですが、残念なことにモンツキガジは現在のところこの1個体しか採集されていません。

トクビレの胃から出てきたタウエガジ科の魚(提供:椎名まさと)

北海道の底生性の魚、タラの類だけでなく、カジカの仲間の大型種やトクビレ科のトクビレも肉食性が強く、それらの魚の中から発見される可能性もあるのです。

筆者も北海道産のトクビレの胃の中から属・種までは未同定であるものの、タウエガジ科の一種を発見しています。

2匹目のドジョウならぬ、2匹目のモンツキガジを見つけるのはあなたかもしれません。

(サカナトライター:椎名まさと)

参考文献

尼岡邦夫・仲谷一宏・矢部 衞.2020. 北海道の魚類 全種図鑑.北海道新聞社,札幌.

小枝圭太・畑 晴陵・山田守彦・本村浩之編.2020.大隅市場魚類図鑑.鹿児島大学総合研究博物館.鹿児島市.

中坊徹次編. 2013.日本産魚類検索 全種の同定 第三版.東海大学出版会.秦野.

松原喜代松. 1955. 魚類の形態と検索.石崎書店.東京.

Matsunuma, M., Kanai, S., Seah, Y.G. et al. Resurrection of the five-ocellated left-eye flounder Pseudorhombus ocellifer Regan 1905 (Paralichthyidae), with redescriptions of Pseudorhombus pentophthalmus Gunther 1862 and Pseudorhombus oculocirris Amaoka 1969. Ichthyol Res (2025). https://doi.org/10.1007/s10228-025-01019-w

Miki T., S. kanamaru and K. Amaoka. 1987. Neolumpenus unocellatus, a New Genus and Species of Stichaeid Fish from Japan. Japanese Journal of Ichthyology, 34(2):128-134.

日本魚類学会編.1981.日本産魚名大辞典.三省堂.東京.

冨山一郎・阿部宗明・時岡 隆.1958.原色動物大圖鑑2巻.脊椎動物魚綱・円口綱,原索動物.北隆館,東京.

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椎名まさと

魚類の採集も飼育も食することも大好きな30代。関東地方に居住していますが過去様々な場所に居住。特に好きな魚はウツボ科、カエルウオ族、ハゼ科、スズメダイ科、テンジクダイ科、ナマズ類。研究テーマは魚類耳石と底曳網漁業。

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