東京都台東区にある国立科学博物館で、太古の時代から水辺の捕食者として君臨してきたワニの世界に迫る企画展「ワニ」が始まりました。
期間は11月26日から2026年3月1日までです。
ワニ展キービジュアル(提供:文化庁)現生種から絶滅種まで、国内外の標本や最新研究の成果を通じて、知られざるワニの魅力や、人とワニとの関わりを紹介。私たちと野生動物とのこれからの関係を見つめなおすことができます。
世界各地に生息するワニについて学ぶ
ワニは約2億年前の中生代に出現し、恐竜が姿を消したのちも、ほとんど姿を変えず生き延びてきたグループとして知られており、現在では3科27種のワニが世界各地に分布しています。
同展では彼らの進化史や生態をたどりながら、骨格標本や復元模型を用いて、ワニという生きものについて、また人間との関わりをわかりやすく伝えます。
国内では初めて一般公開される貴重な標本も展示される予定です。
様々な角度から「ワニ」を深掘り
展示は、ワニ研究の最前線を伝える導入部と、進化・生態・人との関わりをそれぞれ掘り下げる複数の章で構成されています。
ワニの生態を詳しく紹介する前半
導入では、「ワニを調べる」と題しワニを通して研究に取り組む研究者とその活動を資料と共に紹介。
続く「ワニがきた道」の章では、世界各地に分布する現生の3科27種の多様性とその歴史を辿ります。
セベクワニ(所蔵:国立科学博物館/提供:文化庁)「ワニという生きもの」という章では、全長6メートル級の大型種から小型種までを取り上げ、体のつくりや捕食行動、鳴き声、子育てなど、ワニの「暮らしぶり」に焦点を当てます。
イリエワニ頭骨標本(所蔵:国立科学博物館/提供:文化庁)水中での行動に適応したからだのしくみや、子育てや縄張りといった社会的行動についても紹介します。
後半ではワニと人間の関わりに焦点を当てる
次に「ワニと人」と題し、太古よりヒトと関わってきたワニの姿を紹介。伝説や信仰のなかに息づくワニたちに触れながら人とワニの関わりを深掘ります。
龍絵巻物(栗本丹州)(所蔵:国立科学博物館/提供:文化庁)そして最後に、「ワニの現状と保全」と題した章で、近年の生息環境の悪化や乱獲、都市化などに伴い、多くのワニ類が絶滅の危機にさらされている現状にも目を向けます。
ワニをはじめとした野生生物との共存の未来を考える機会となります。
野生生物との関わり方に目を向けよう
会場となる国立科学博物館は、常設展でも恐竜や大型ほ乳類、鉱物標本などを豊富にそろえる、日本を代表する自然史博物館。
この冬、ワニについて目を向けるとともに、野生生物の現状や私たちができることについて考えてみてはいかがでしょうか。
企画展「ワニ」について、詳しくは国立科学博物館の公式ホームページに掲載されています。
※2025年11月30日時点の情報です
(サカナト編集部)