東京都墨田区にある「すみだ水族館」は3月19日から4月2日まで、世界的な社会課題となっている海洋ごみ問題について理解を深めてもらうための期間限定イベントを開催します。
VR体験やパネル展示、講演を通じて、海で暮らす生きものの視点から「海洋ごみの今」を知り、一人ひとりの暮らしと海の未来とのつながりを考えるきっかけを提供するそうです。
世界が直面する「海洋ごみの今」を伝える期間限定企画
国連のSDGs(持続可能な開発目標)でもターゲットとして明記されている海洋ごみ問題。近年、国内外で深刻な環境課題として認識が高まっています。
日本では年間約1.3~3.1万トン、世界全体では年間約800万トンのプラスチックごみが海に流出していると推計されており、海の生態系への影響が懸念されています。
すみだ水族館では、こうした現状を来館者にわかりやすく伝えることで、自分たちの暮らしが巡り巡って海の生きものに与える影響に気づいてもらうことを目指し、本イベントを企画したといいます。
海の生きものの目線で海洋ごみを体感
本イベントは、国際環境NGOのコンサベーション・インターナショナル・ジャパン(CIジャパン)と、環境教育に取り組む日本環境教育フォーラム(JEEF)の協力のもと実施されます。
来館者は、海の生きものの目線で海面に浮かぶごみを体感できるVR体験プログラムや、世界各地の海洋ごみ問題と削減の取り組みを紹介する解説パネルを通じて、海洋環境の現状をさまざまな視点から学ぶことができます。
また、同館が毎年実施している小笠原諸島での海浜清掃の様子を、参加スタッフが自ら紹介する講演も予定されています。現場の声を聞きながら課題と向き合える内容になりそうです。
海の生きものの視点でごみ問題を体験するVRプログラム
VR体験「DROP IN THE OCEAN」では、専用のVRゴーグルを装着し、海の生きものが深海から海面へと上昇していく際に見ている風景を体感できるプログラム。
周囲を泳ぐ生きものたちの様子を観察しながら海面に近づいていくと、視界には大量の海洋ごみが現れ、海の生きものたちが直面する現状をリアルに疑似体験できる内容だといいます。
VR体験(DROP IN THE OCEAN)映像イメージ(提供:オリックス株式会社)実施日は3月20日・21日の2日間。小学5年生以上対象で、各日16時~18時に全8回、各回定員は4名で実施。参加は無料(要入場料)で、当日15時30分から会場前で先着順の整理券が配布されます。
海洋ごみ問題の現状を伝える解説パネル&講演プログラム
世界の海洋ごみ問題と、ごみ削減に向けた取り組みをわかりやすく紹介する解説パネルを展示されます。
海は国境を越えてつながっているため、海洋ごみ問題は日本だけでなく世界共通の課題であることを、図表や写真を交えながら解説するそうです。
展示パネルイメージ(提供:オリックス株式会社)さらに3月28日・29日には、同館スタッフによる講演「小笠原の海洋ごみ問題」を開催。小笠原諸島で行っている海浜清掃の様子や現地のごみの実態について、写真を交えながら紹介します。
講演は両日とも10時30分~11時まで。事前申込不要・参加無料(要入場料)で、来場者はその場で自由に聴くことができます。
実際に今海がどんな変化を迎えているか、より身近に考えられるきっかけとなりそうです。
一人ひとりの行動が海の未来を守る
今回のイベントでは、VR体験や展示、講演を通して、海洋ごみ問題を「遠い環境問題」ではなく自分自身の暮らしと直結したテーマとして捉えてもらうことを狙いとしています。
海の生きものが暮らす水族館という場で、来館者が海洋ごみ問題の「今」と向き合い、未来の海の姿を思い描く時間となりそうです。
本イベントについて、詳しくはすみだ水族館の公式ホームページに掲載されています。
※2026年3月16日時点の情報です
(サカナト編集部)