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ルリハタを食べる

ルリハタの刺身(撮影:椎名まさと)

ルリハタを食する場合、皮膚に粘液毒があるため、皮膚を取り除くことが必要です。しかし身は上記写真のように美しい白身で食用になります。

美味しいですが、この個体は小型であったためか可食部は少ない感じです。また、皮膚の部分が少し残っていると苦みがあるので注意が必要です。

ルリハタという魚はどうしてもその特性から水揚げされることはほとんどありません (ルリハタの出した粘液毒のせいでいけすの魚が全滅する危険性もある)。そのため入手するのが難しいといえます。

食用以外の利用法としては、ルリハタは美しい色彩のため、観賞魚として飼育されることもあります。しかしながら先述のように毒を出すことのほか、動物食性で小魚や甲殻類を捕食するため、他の魚との飼育は避けたほうが無難です。

なお、「ルリハタ」とされるもののなかには分布域によって体色や斑紋などが若干違うものもおり、これが種内における変異なのか、それとも別種であるかは今後明らかにされるものと思われます。

しかし上記の理由によりなかなか市場に出回らないため、標本が必要であるにもかかわらず入手しにくく、研究が遅れている可能性もあります。もしルリハタを釣ったら、博物館に寄贈してはいかがでしょうか。

(サカナトライター:椎名まさと)

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椎名まさと

魚類の採集も飼育も食することも大好きな30代。関東地方に居住していますが過去様々な場所に居住。特に好きな魚はウツボ科、カエルウオ族、ハゼ科、スズメダイ科、テンジクダイ科、ナマズ類。研究テーマは魚類耳石と底曳網漁業。

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