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高級魚<アマダイ>は色で値段が大きく変わる 赤(アカ)?白(シロ)?黄(キ)?

釣りのターゲットとして人気の高いアマダイ。

魚屋やスーパーでも度々見かけることのあるこの魚ですが、実はいくつかの種類があることをご存知でしょうか?

この記事ではアマダイについてご紹介します。

アマダイとは

アマダイはスズキ目アマダイ科アマダイ属に分類される魚の総称。日本のアマダイ科はアカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイ、スミツキアマダイ、ハナアマダイの5種が記録されています。

アカアマダイ(提供:PhotoAC)

このうちスミツキアマダイとハナアマダイは稀種で、特にハナアマダイは沖縄や奄美群島から記録のある魚です。また、アマダイ科の魚たちは名前に「タイ」と付くもののマダイやクロダイが属するタイ科とは異なるグループに属するので注意しましょう。

アマダイの由来は身が甘いことから「甘鯛」、頭部の形が頭巾を被った尼さんに似ることから「尼鯛」と言われているものの、漢字では甘鯛と表記することがほとんど。京都や和歌山県では別名「グジ」とも呼ばれていますが、これは変な頭の形をした魚を意味する「屈頭魚(クズナ)」が由来と言われています。

最もよく見られるのはアカアマダイ

アマダイ科の魚は日本に5種が記録されているものの、よく食用になるのはアカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイの3種。

中でもアカアマダイはアマダイ科の中で最も漁獲量のある魚で、市場や魚屋だけではなくスーパーの鮮魚売り場にも頻繁に並びます。関西の市場では70パーセントがアカアマダイが占めるようです。

アカアマダイは名前の通り体が赤みを帯び、眼の後方の白い三角形班と頭部背面の正中線上が黒いことも本種の特徴。水深20~160メートルの砂泥底に生息し、穴を掘って生活をします。

漁業においては延縄や底引き網で漁獲がある他、遊漁船では産卵期が過ぎた晩秋から春先にかけて非常に人気のターゲットです。

アマダイの価格は色で変わる?

アマダイの刺身(提供:PhotoAC)

アカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイの3種はいずれも形質が似ているものの、市場では明瞭に区別され価格も異なります。

最も価格が高いのがシロアマダイアカアマダイよりもやや浅い場所に生息しています。名前の通り体色が白っぽいことが特徴で、アカアマダイで見られる眼の後方の三角形班や頭部背面の黒い正中線はありません。

次いで価格が高いのがアカアマダイで、島根県、山口県、福井県などの日本海側が主産地として知られています。特に「若狭のグジ」は非常に有名で福井県のプライドフィッシュにも選定されています。

キアマダイはアカアマダイと同様に高値で流通することもあれば、時に安価で売られることもある魚です。シロアマダイ、アカアマダイと比較すると見かける機会が少なく、他の2種よりも深場に生息することから遊漁船で見かけることも多くありません。

いずれのアマダイも味が良く刺身や寿司、酒蒸しや煮付けなど様々な料理で楽しむことができます。他にも昆布締めや干物で食べても非常に美味ですし、鱗を付けたまま焼き上げる「松笠焼き」はアマダイならではの調理法です。

このようにアマダイといっても複数の種類がおり、形質も価格も異なります。アマダイが売っていたらどのアマダイに該当するのか調べてみるのも面白いかもしれませんね。

(サカナト編集部)

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サカナト編集部

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