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たくさんの魚を見て触れよう

今回は体側に黒色斑があるフエダイ科魚類をご紹介しました。

しかしながらこれらのフエダイ科魚類は互いによく似ており、見分けるのが難しいこともあります。

実際にクロホシフエダイなどはイッテンフエダイと見分けるのが難しい、として沖縄の市場ではせりに出さないこともあるようです。

魚市場でせりを待つ魚たち(撮影:椎名まさと)

ではどうすればこの黒い点をもつフエダイ科の魚を見分けられるのか、というと、それはとにかく、たくさんのフエダイ科魚類を見たり触れたりしてみることです。

釣りで黒い点をもつフエダイが釣れたら、まずは撮影したり、さわってみたりして、それからクーラーに移します。帰宅後は調理する前に、図鑑などを参考にして同定してみましょう。

そうすればやがて種の見分け方というのが分かってくるはずです。

フエダイ科に限らず、魚種を覚えたいなら採集や釣りで魚を得たり、あるいは市場を訪れたりするなど、とにかく多くの魚を見て、さわって、図鑑で確かめるというプロセスが重要なのだと私は思います。

(サカナトライター:椎名まさと)

参考文献

Allen, G.R., 1985. FAO Species Catalogue. Vol. 6. Snappers of the world. An annotated and illustrated catalogue of lutjanid species known to date. FAO Fish. Synop. 125(6):208 p. Rome.

榮川省造(1982)、新釈 魚名考、青銅企画出版、607pp.

具志堅宗弘(1972)、原色 沖縄の魚、琉球水産協会、247pp.

小枝圭太・畑 晴陵・山田守彦・本村浩之編(2020)、大隅市場魚類図鑑、鹿児島大学総合研究博物館、634pp.

松尾 怜・國島大河(2021)、和歌山県串本町から採集された北限記録のミナミフエダイ Lutjanus ehrenbergii.Ichthy, Natural History of Fishes of Japan, 6: 38?40.

下瀬 環(2021)、沖縄さかな図鑑、沖縄タイムス社、208pp.

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椎名まさと

魚類の採集も飼育も食することも大好きな30代。関東地方に居住していますが過去様々な場所に居住。特に好きな魚はウツボ科、カエルウオ族、ハゼ科、スズメダイ科、テンジクダイ科、ナマズ類。研究テーマは魚類耳石と底曳網漁業。

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