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魚を使った革製品は意外と多い エイの皮がかつては刀の柄や鞘に?

魚は食用、鑑賞用のみならず革製品に利用されていることはご存じでしょうか?

魚の皮は牛皮よりも加工が難しいことから広く普及していないものの、魚の皮を使用した製品は数多く存在します。この記事では魚を使った革製品をご紹介します。

スティングレイ

エイ(提供:PhotoAC)

スティングレイはスティング(棘のある)レイ(エイ)という意味で主にアカエイ科の魚を指します。

エイ革は水に強く非常に丈夫であることから様々な革製品に利用される素材。石を敷き詰めたような見た目と中央部の隆起した部分はスターマークとも呼ばれエイ革の大きな特徴の一つです。

かつて、18世紀頃フランスでもエイ革が家具や武具に使われており、中でも「ジャン・クロード・ガルーシャ」と呼ばれる人物の腕が良かったそうです。このことから、エイ革のことを別名ガルーシャと呼ぶようになったとも言われています。日本でも昔からエイ革が使われており、かつては刀の柄や鞘に使われたそうです。

現代におけるエイ革を使った主な製品は財布が多く安価なものから高価なもの、カラーリングも様々なバリエーションの物が販売されています。

ヌタウナギ

ヌタウナギの革(イールスキン)は水に強く頑丈なため鞄や財布など様々なものに使用されています。

イールスキンは直訳するとイール(ウナギ)+スキン(皮)になりますが、実際はウナギの革ではなくヌタウナギ科の魚を使ったものです。ヌタウナギはウナギと付きますがウナギの仲間ではなく、それどころか硬骨魚類とも異なるグループの生物とされています。

またヌタウナギは細長い体型をしていることから、採集されるイールスキンはエイ革のように面積が広くありません。そのため細い革をいくつもつなぎ合わせて作ることが特徴です。

アイヌの知恵

かつてアイヌ人の人々が作ったサケ革を利用した魚皮服や靴が歴史的に知られています。

サケ革で作られた靴は靴底には滑り止めとしてサケのひれを使用しているなど、雪国を生き抜く知恵が詰まったものでした。熱に弱い、防寒性が低いなどの欠点はあったもののアイヌの人々はサケを余すところなく活用していたのですね。

このように魚の皮を使った革製品は古来から存在していました。現代では余りやすい魚の皮を有効活用しようと、様々な企業が研究に取り組んでいます。今後、より多様な魚の革製品が見られるようになるかもしれません。

(サカナト編集部)

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サカナト編集部

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サカナに特化したメディア『サカナト』。本とWebで同時創刊。魚をはじめとした水生生物の多様な魅力を発信していきます。

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