筆者も息子も魚や水生動物が大好き。昨年、親子で和歌山の水族館巡りをしてきました。
今回紹介するのは、「すさみ町立エビとカニの水族館」。たくさんの小さな水槽に小さなカニやエビ、両生類などが飼育されており、その看板に偽りなし。
和歌山旅行の参考にしてくださいね。
すさみ町立エビとカニの水族館とは?
ショウグンエビ(撮影:額田善之 / 場所:すさみ町立エビとカニの水族館)すさみ町立エビとカニの水族館は、和歌山県西牟婁郡(にしむろぐん)すさみ町にある町営の水族館。エビとカニ専門の水族館で、世界中から200種類以上の甲殻類が飼育、展示されています。
ウミガメプールではエサやり体験が可能。タッチングプールでは、サメやヒトデ、タカアシガニ、グソクムシ、カブトガニなどに触れることができるので、すごく貴重な体験ができます。
バルタン星人っぽい<ショウグンエビ>
ショウグンエビ(学名:Enoplometopus occidentalis)の全身には毛が生えていて、キラキラ輝いて見えます。
ザリガニの姿によく似ていますが、まるでバルタン星人のようでした……(フォッ、フォッ、フォッとか言いそう)。体色は赤色~オレンジ色で腹節などに白い斑点が見られます。
斬新で素敵な展示方法 展示されている生き物は?
入口正面の中水槽にはフグやウツボ(撮影:額田善之 / 場所:すさみ町立エビとカニの水族館)入ってすぐのところには、フグやウツボの展示があります。大きなウツボにびっくりするかもしれません。
すさみ町の海中には「海中ポスト」が備えられており、月に100通ほどの投函があるのですが、そのポストも再現されていて、ほのぼのします。
12匹のザリガニの仲間たちが住むマンション
館内を進むと、ザリガニタワーマンションという展示が目を惹きます。
ザリガニタワーマンション(撮影:額田善之 / 場所:すさみ町立エビとカニの水族館)2種12個体のザリガニの仲間たちが派手なライトアップで展示。各水槽では、さまざまな種類のザリガニを成長段階ごとに観察することができます。
ザリガニは身近な生きものでありながら、狙って採集しに行かないとなかなか観察が難しい生きものでもあります。このように観察できるのはありがたいですね。
単為生殖をおこなう世界初の生物・ミステリークレイフィッシュ
ここで注目したいのがミステリークレイフィッシュ(学名:Procambarus fallax f. virginalis)。十脚目で単為生殖をおこなう世界初の生物として知られています。
ミステリークレイフィッシュ(撮影:額田善之 / 場所:すさみ町立エビとカニの水族館)1匹から年間に400匹まで増殖できるため、生態系に大きな影響を与える定着予防外来種に指定されています。
2024年10月に沖縄で初確認されたことで話題にもなりました。もし野外で本種を見つけたらすぐに通報しましょう。
生き物と触れ合えるタッチプールが5つ
タッチプール(撮影:額田善之 / 場所:すさみ町立エビとカニの水族館)ネコザメやイセエビ、グソクムシ、カブトガニ、ウニなどと触れ合えるタッチプールが5つ以上もあります。
ぜひ、サメ肌やヒトデの管足の触り心地を確かめましょう。
タコノマクラ、イトマキヒトデやウニまで
タコノマクラとイトマキヒトデ(撮影:額田善之 / 場所:すさみ町立エビとカニの水族館)タコノマクラ(学名:Clypeaster japonicus)はウニの仲間で、タコノマクラ科の棘皮動物。触り心地は硬いアンパンのようでした。ちなみに食用にはなりません。
イトマキヒトデはなぜタコノマクラにたくさんくっついているのでしょうか? 石と間違えてへばりついているだけなのか? 謎でした。
タカアシガニはとてもデカい!
なんとタカアシガニにも触れられた(撮影:額田善之 / 場所:すさみ町立エビとカニの水族館)期間限定で展示されている、タカアシガニ(学名:Macrocheria kaempferi)にも触ることができました。全長4メートルにもなるクモガニ科のカニです。
深海に生息するため、冷たい海水で展示されており、触るのにも勇気が要ります。冷たかったけど、確かにカニの触感でしたね。人を襲わないようにハサミの先はがっちり保護テープで固定されていました。
グソクムシにもタッチ?
オオグソクムシは底がお好き(撮影:額田善之 / 場所:すさみ町立エビとカニの水族館)オオグソクムシ(学名:Bathynomus doederleinii)は等脚目スナホリムシ科の甲殻類でダンゴムシやフナムシのような姿をしています。
網にかかった魚を食べるほどの貪欲さがあり、あまりエサを食べないダイオウグソクムシとの違いが面白いですね。「キモかわいい」と人気の生物です。
底生なので、普段は底にいて触るチャンスはなかなか来ません。じっくり待つ時間もなんだか楽しいです。
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