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ジンベエザメが変えてくれた<生きものを見る目>と<いつか叶ってほしい夢>【私の好きなサカナたち】

Webメディア『サカナト』には様々な水生生物好きのライター(執筆者)が所属しています。そんなライターの皆さんが特に好きなサカナ・水生生物について自由闊達に語らう企画「私の好きなサカナたち」。今回はサカナトライター・竹原ともさんによる「私の好きなサカナたち」をお届けします。

私には選べないほど好きな水生生物がたくさんいるのですが、その中でも居住地である鹿児島で特に思い入れの強い生きものをご紹介します。

それは、ジンベエザメです。いおワールドかごしま水族館にいる「ユウユウ」という名のジンベエザメが大好きなのです。

このユウユウは、初代から現在の10代目まで、いずれも鹿児島の海で定置網にかかったもの。「鹿児島の海にこんな大きなジンベエザメが来てるってすごい」と感じ、私は水族館を訪れるたび、必ずユウユウに会いに行きます。

「サメは怖い生きもの」というイメージ

子どもの頃にテレビで見た映画『ジョーズ』。そこで見たサメのイメージが頭にずっとあり、サメは怖いものという印象しかありませんでした。

さらには学生の頃、マグロの延縄漁業実習でサメがかかり、相当暴れているところを乗組員の方々が枝縄(釣り針がついた縄)を切っていました。その一連の流れを目の当たりにしたので、ますますサメの怖さをインプット。

「サメは怖い生きものだ」というイメージが、私の中ですっかり定着してしまいました。

鹿児島のジンベエザメが印象を変える

ジンベエザメ(提供:PhotoAC)

でも、ジンベエザメが私のサメに対する恐怖を壊してくれました。

ゆったりと泳ぐ姿が愛らしく、点と縞の模様がかわいい。しかも、あんなに大きいのに食べる物はプランクトンというので、拍子抜けしてしまいます。

いおワールドかごしま水族館でジンベエザメの食事タイムを見たときには、一生懸命に立ち泳ぎをして食べている姿に思わず笑ってしまいました。

飼育員さんが開いた口をめがけてプランクトンを水槽に入れるのですが、タイミングが合わないとプランクトンは水槽の底にたくさん沈んでしまいます。なかなか器用に食べられない姿を見ていると、海では大丈夫なのかなと心配になります。

わが子を見ているような気持ちになって、母性本能をくすぐられるのかもしれません。水族館で年に数回募集しているえさやり体験もいつか挑戦してみたいと思っています。

いつか<赤ちゃんジンベエザメ>を見たい

サメは怖いけど、ジンベエザメは私の中で特別です。

魚類の中で世界一大きいとされているジンベエザメが、鹿児島の海に来るというのはとても感慨深く思います。

未だ謎の多いジンベエザメ。いつか卵でなく、赤ちゃんの状態で生まれるジンベエザメをこの目で見たい。

今後の研究に期待しています。

(サカナトライター:竹原とも)

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竹原とも

はじめまして!普段は保育園の調理師をしながらフードライターとして活動しています。魚を食べることが好き!見ることも好きで、子ども達と海や水族館に出没します。ビーチコーミングや干潟の生き物観察も。ダイビングで出会ったタテジマキンチャクダイとウミウシ(多種)に惚れ、ずっと推しています。

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