お酢をかけるのは適切な対処法なのか?
クラゲに刺された際の対処法として、「お酢をかける」ということが言われることがあります。
確かに、アンドンクラゲやハブクラゲなどハコクラゲと呼ばれるグループのクラゲに刺された場合は、患部にお酢をかけることで毒針の発射機能を抑えることができるといいます。ただし、体内に入った毒には作用しないため、症状を緩和することはできません。
一方、アカクラゲをはじめとしたハコクラゲではないクラゲの場合は、お酢をかけると毒針が飛び出してくるのでかえって逆効果。お酢を用いての応急処置は控えましょう。
刺された痕だけを見て、なんのクラゲに刺されたかを判断することはとても難しいです。クラゲの形を目視できたとて、種類の判別は困難でしょう。よって、海水中で何かに刺された場合はお酢を使用するのは控え、医療機関にて適切な治療を受けましょう。
アカクラゲに刺されないための予防策は?
アカクラゲを含むクラゲに刺されないためには、できるだけ皮膚を出さないことが大事。特に首や腕、足をしっかりと覆うことが大切なので、ラッシュガードやウェットスーツを着用するのが望ましいです。
また死んでいるクラゲであっても、絶対に近寄らないこと。特に小さな子どもは興味本位で近づいてしまう場合があるため、必ず保護者が近くで見守っていなければなりません。
もうすぐ夏がやってきます。海に行く人も多いと思いますが、クラゲに刺されないよう、そして刺されても適切な対処がとれるよう気をつけてくださいね。
(サカナトライター:米澤菜保)
参考文献
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