両作品の絵を担当するのは関俊一さん
関俊一さんは、幼少の頃から自然や生き物を深く愛し、魚や動物の絵を描いていたといいます。
論文「“魚”を描くー魚の化学的な描き方・必須要素の線と図形・表現のポイントー」を書かれていることからも、相当な熱意が伝わってきます。
また、爬虫類にも深く精通しており、トカゲやアオダイショウなどの飼育を通して、生態や体の構造を把握していったそうです。重さまで感じる緻密な描写は、好奇心や愛による観察から生まれていたんですね。
恐しくも学び深い至高の2冊
生き物の生態を描く絵本『ホホジロザメ』と『イリエワニ』。どちらも大迫力の絵が非常に印象的です。
もし、私が子どもの頃に出会っていたらホホジロザメの怖さに夜通し怯えていたかもしれません。しかし、絵の魅力だけでなく、生物の生まれ方や成長過程など、生態もしっかりと学習できる内容になっています。
『ホホジロザメ』『イリエワニ』に続く3作目が出るとしたら、どの生き物がフューチャーされるでしょうか。怖い怖いと言いながらも、私はいまかいまかと発売を心待ちにしています。
(サカナトライター:Miyuki)
参考文献
『ホホジロザメ(文:沼口麻子、絵:関俊一/発行:福音館書店』
『イリエワニ(文:福田雄介、絵:関俊一/発行:福音館書店)』
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