東京都墨田区にある「すみだ水族館」は、ネイチャーアクアリウムの原点と生命の循環に焦点を当てる企画展「自然水景 めぐる、いのち展~見つめているのは、生命の循環~」を開催します。
会期は12月18日から2026年2月24日までです。
「自然水景 めぐる、いのち展~見つめているのは、生命の循環~」キービジュアル(提供:オリックス株式会社)「自然水景」エリアに展示された5つの水槽と、ネイチャーアクアリウムアクアリウムの原点ともいえるアマゾンの自然風景を撮影した16点の写真展示を中心に、パネル展示などを通して自然水景の美しさを紹介。
自然の姿やいのちの循環を見つめなおすことができる展示となっているそうです。
生態系や自然美を水槽内で表現する<ネイチャーアクアリウム>
ネイチャーアクアリウムとは、生態系の仕組みや自然美を水槽内で表現する手法のこと。観賞魚用の器具などを製造するアクアデザインアマノ(ADA)の創業者である故・天野尚氏が確立し、世界中に広まりました。
ADAが手掛けた水槽は世界で3施設のみで、すみだ水族館はそのうちのひとつ。同館の「自然水景」エリアにある「原生林の構図」「草原と石景」「スイレンの水辺」の3つの水槽は、天野氏が自ら手がけた水槽です。
「草原と石景」(提供:オリックス株式会社)「自然水景」の美しさを堪能
同企画展の期間中は、エントランスから「自然水景」エリアへつながる階段部分に、ネイチャーアクアリウムの原点ともいえるアマゾンの自然風景を撮影した16点の写真作品が展示されます。
展示予定の写真(一例)「青き石庭」(提供:オリックス株式会社)さらに、「自然水景」エリアでは、それぞれのネイチャーアクアリウムのモデルとなった風景の写真とあわせて、制作過程のようすをパネルで紹介します。
加えて、水槽内の生態系の仕組みを可視化する解説水槽も展示。「光」「二酸化炭素」「水」「植物」「石」「いきもの」というネイチャーアクアリウムを構成する6つの要素に焦点を当て、それぞれが生態系の中で果たす役割をわかりやすく可視化します。
展示する水槽イメージ(提供:オリックス株式会社)通常の展示では理解しにくい微生物の働きや、水質循環のプロセスなども解説パネルとあわせて示され、観賞用水槽の中で自然界と同様の循環が生まれていることを学べる内容となるそうです。
自然水景を楽しめるコンテンツは他にも
このほか、水景クリエイターによる解説付きの「ミニパルダリウム」制作ワークショップや、「自然水景」水槽のYouTubeライブ配信も予定。
「パルダリウム」とは、熱帯の雨林や湿地などをガラスケースや水槽の中に作りあげたもので、ワークショップ参加者は実際に小さな水辺空間づくりを体験しながら水景の仕組みを学べます。
パルダリウムイメージ(提供:オリックス株式会社)遠方に住む人や多忙な人もオンラインで水槽の変化をリアルタイムに楽しむ機会を提供し、自然の美しさやいのちの循環をさまざまな形で感じ取れる企画となりそうです。
詳細は、すみだ水族館の公式ホームページに掲載されています。
※2025年12月14日時点の情報です
(サカナト編集部)