周年採集で解明
研究では、タイ東北部のウボンラチャタニ県内の内陸公共水面で、エビ籠を用いた小型テナガエビ類の周年採集を実施。採集は2022年6月~2023年5月の期間において、月に1回実施されました。
また、採集された個体については基礎的な資源生物学的特性を明らかにし、持続的利用に向けた資源管理方策の検討がおこなわれました。
産卵盛期と禁漁期間が一致
周年採集の結果、小型テナガエビ類は周年にわたり産卵をするものの、雨季の中頃である6~8月が産卵盛期であることが明らかになっています。さらに、乾季の11月~12月が停滞期であることが示されました。
タイ内陸部の公共水面では、種を問わず雨季の6~9月が禁漁期として設定。この禁漁期は研究で示された小型テナガエビ類の産卵盛期と一致することから、産卵親の保護に有効であることが確認されました。
また、9~11月に漁獲対象となる小型未成熟エビについては、翌年春の初回成熟を迎えるまでの期間、漁獲による減少を抑えることが持続的な利用に有効と考えられています。
小型淡水エビの持続的な利用へ
今回の研究により、タイ東北部における小型テナガエビ類 Macrobrachium lanchesteri 種群の資源生物学的情報が明らかになりました。この情報は本種群の資源管理方策を検討する上で重要な知見です。
また、研究で得られた情報は、インドシナ半島内陸部に生息する他の淡水湖型エビにも活用できるとしています。
(サカナト編集部)
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