キャットフィッシュとよばれる魚を知っていますか? 口周りに猫のひげによく似た触手をもつキャットフィッシュは、ナマズ目に属する魚の総称です。
この記事では、キャットフィッシュの特徴や生態について紹介します。
キャットフィッシュとはどんな魚?
キャットフィッシュとはナマズ目に属する魚の総称です。世界中の淡水域および一部の汽水域や海水域に広く生息しており、小魚やエビ類、昆虫や植物などを食べます。泥や砂の奥に隠れた餌を探す習性があるため、嗅覚や触覚が発達しているのが特徴です。
キャットフィッシュの代表的な種類は、ブルーキャットフィッシュやチャネルキャットフィッシュ、レッドテールキャットフィッシュなど。体長は種類によりそれぞれ異なっており、小型種では数センチから、大型種では数メートルに達するものまで存在するといわれています。
キャットフィッシュとよばれるのはなぜ?
キャットフィッシュの外見上の特徴として、ひげ状の触手をもつことが挙げられます。口周りから外部に向かって伸びる触手は触覚や味覚の役割をはたしており、キャットフィッシュが餌を探す際などに役立ちます。
この触手の見た目が猫のひげにそっくりなため、「キャットフィッシュ」と呼ばれるようになったのだとか。
触手をゆったりと動かしながら餌を探す動作や、どことなくユーモラスな顔つきが人気を呼び、最近では観賞魚としても広く親しまれるようになりました。
特にコリドラスやプレコなどの種類は特に人気があります。
食用としてのキャットフィッシュ
そんなキャットフィッシュは、実は食用としても重宝されています。キャットフィッシュの肉は比較的淡白でしっかりしており、フライや焼き魚のほかにもシチューやスープなど、さまざまな調理法に適しています。
特にアメリカでは、カロリーやコレステロールの低いヘルシー食材として注目されており、キャットフィッシュの養殖事業も進んでいます。中でも、キャットフィッシュを使用した代表的な料理「キャットフィッシュフライ」は、アメリカ南部のソウルフードとして大人気。
ちなみに日本では、天ぷらや蒲焼きなどの食べ方が主流です。キャットフィッシュ特有の淡白な風味を、機会があればぜひ味わってみてくださいね。
(サカナトライター:糸野旬)