多機能なミシマオコゼ
変わった名前を持つミシマオコゼですが、形態や生態もユニークです。
鰓蓋後方の強大な棘は本種最大の特徴でしょう。この見た目に加えて名前にオコゼ付くことからこの棘に毒があると勘違いされることもありますが、ミシマオコゼに毒はありません。しかし、棘が刺さると単純に痛いため気を付けたほうが良いでしょう。
他にも本種は変わった点があります。本種は底生性の魚で、砂に潜り眼だけを出して獲物を待ち伏せすることから、まるで海底に眼があるような姿がダイバーの写真で知られています。
この様子から英語では Stargazer(星を眺める者)と呼ばれています。和名では醜い魚と呼ばれている一方、英語ではロマンティックな名前がついているのです。
また、ミシマオコゼは眼の後方に発電器官を持つ魚としても知られています。発電する魚といえばデンキナマズやデンキウナギ、シビレエイなどが有名ですが、実はミシマオコゼも発電するのです。
本種の発電器官の役割は未だ不明とされているので今後の研究が楽しみですね。
(サカナト編集部)
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