ウミウシは色鮮やかな体色を持った生物たちです。
自然界では中々見かけることのない色や模様を持った種も多く、“海の宝石”と表現されることもあります。
今回は日本海で見ることができる、色鮮やかで素敵な模様を持ったウミウシを紹介します。
とても小さい<キイロウミコチョウ>
キイロウミコチョウはレモンイエローの体色に茶色の触覚とエラを持つ、とても小さなウミウシです。その小ささは、見つけるのに非常に苦労するほど。
本種は、側足と言われるヒレのような場所をパタパタと仰ぎ飛ぶように遊泳して移動することが知られています。
キイロウミコチョウ(提供:ポンた)小さい一方で、黄色という海中にはあまりない色のため、潜んでいそうな場所をじっくり探すことで見つけることができます。
ちなみに日本海、主に山陰では夏に観察できますが、沖縄のような南国では初冬に観察することも可能です。
黄色のボディに白い突起<イガグリウミウシ>
イガグリウミウシは黄色のボディに白い突起が特徴的なウミウシです。
イガグリウミウシ(提供:ポンた)大きな個体では先端がピンク色で、体色もオレンジの個体がいるなど住んでいる環境や地域によって変化があるとか。よく似た種にニセイガグリウミウシというウミウシもいます。
日本海に限らず全国で見られるウミウシですが、私が日本海で見たのは左側に卵塊があるシチュエーション。このシチュエーションでの撮影は激レアです!
藤色のボディにオレンジ色の触覚<フジイロウミウシ>
フジイロウミウシは、藤色のボディにオレンジ色の触覚と二次鰓が大変特徴的なウミウシです。
本種はそこまで珍しいウミウシではないですが、私が見た個体たちは4匹も群れを成していました。このような姿を見つけるのはそうそうありません。
フジイロウミウシ(提供:ポンた)そして、この子にもよく似た色のウミウシが2種類も存在します。アラリウミウシとシモダイロウミウシ、この2種と混同されることがよくあるみたいです。
このウミウシも日本海以外でも観察することができます。
足つぼマットのようないぼいぼ?<キイロイボウミウシ>
キイロイボウミウシは、足つぼマットのようないぼいぼに黄色いカラーリングが特徴のウミウシです。
キイロイボウミウシ(提供:ポンた)青色の個体も存在しますが、同様に「キイロイボウミウシ」と分類されているようです。体が青色なのに名前は黄色でややこしいことになっています。
ド派出なデザイン?<ボブサンウミウシ>
ボブサンウミウシは自然界には見当たらないデザイン・カラーリングを有する、ド派出なウミウシです。
本種は深場で観察することができ、スノーケリングや浅瀬では観察は難しいため、珍しいと言っても過言ではないと思います。
ボブサンウミウシ(提供:ポンた)伊豆や沖縄でも見れることから全国に生息はしているのでしょうが、深場ゆえに発見が難しいため見つけたら非常に運が良いです。
1
2