川でガサガサをしていると、メダカそっくりの魚が大量に捕れることがあります。
「こんなにメダカがいるなんて!」と喜んでいたら、横から息子がひとこと。
「それメダカちゃうで。カダヤシやで」
実はこの魚、特定外来生物に指定されている外来種だったのです。
ガサガサでよく捕れるメダカそっくりの魚<カダヤシ>
川の流れがゆるくなったたまり場のような場所でガサガサをしていると、メダカによく似た魚が大量に捕れることがあります。
最初に捕まえたときは、「メダカがたくさんいる!野生のメダカって今はすごく減ってるって聞いてたけど、ここにはたくさんいるんだ!」ととても嬉しい気持ちになりました。
しかし、よく観察してみると、なんだかお腹が大きくて丸い……。不思議に思っていると、息子がカダヤシという外来種だと教えてくれました。
<カダヤシ>と<メダカ>の見分け方
カダヤシの外見はメダカによく似ていますが、全く別の魚です。
メダカはトビウオやサンマと同じダツ目ですが、カダヤシはグッピーと同じカダヤシ目に分類されます。
カダヤシ(提供:PhotoAC)メダカとの見分け方でわかりやすいポイントのひとつは、尾びれの形。メダカは尾びれが角ばっていて四角に近い形なのに対し、カダヤシは丸みがあります。
さらに、メダカは尻びれの形が長方形をしていますが、カダヤシのオスの尻びれは細く尖っていて、交尾のための器官になっていることも特徴。なお、メスの尻びれは丸みを帯びています。
メダカ(提供:PhotoAC)また、私が捕まえたカダヤシはお腹が大きく丸かったのですが、調べてみるとこれは繁殖期のためだとわかりました。
カダヤシは卵胎生といって、体内で受精・孵化させ、直接稚魚を産む魚です。そのため繁殖期(春〜秋)のメスのお腹は大きく丸くなります。
カダヤシは特定外来生物 なぜ日本にいるの?
カダヤシはアメリカ南東部原産の外来種で、「蚊絶やし」という名前の由来にあるように、ボウフラ退治のため20世紀初頭に輸入され、各地へ放流されました。
カダヤシは攻撃性が強く、メダカの仔魚や稚魚を食べてしまいます。また、水の汚れに比較的強く、メダカのように産卵に水草などを必要とせず、繁殖力がとても強い魚なのです。
メダカなどの在来種が減少し生態系に影響を与えるため、「特定外来生物」に指定されています。
捕まえたときに気をつけたいこと
カダヤシを飼育したり、生きたまま運んだり、別の場所に放したりすることは、外来生物法で禁止されています。もし捕まえることがあっても、持ち帰って飼育することはできません。
もしガサガサをしていて、メダカそっくりの魚がたくさん捕れたら、それはカダヤシかもしれません。尾びれや尻びれの形をよく観察すると、メダカとの違いが見えてきます。
身近な川や水路にも、意外と外来生物が暮らしているかもしれません。
(サカナトライター:クラシスキー)