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2025年1月に刊行された<サカナ本>おすすめ5冊 小さなプランクトンから世界最大のシロナガスクジラまで

本の世界では毎月、多様な<サカナ本>が刊行されています。

そのテーマは実にさまざま。今回はサカナに特化した小さな本屋『SAKANA BOOKS(サカナブックス)』(東京都新宿区)のスタッフ・川村さんに2025年1月刊行のおすすめ本を聞いてみました。

プランクトンの小さな世界を覗く図鑑から、世界最大のシロナガスクジラについて学べる絵本、果ては深海まで………さまざまな視点で水生生物について詳しくなれる本がずらり。

気になったら、ぜひお手に取ってみてくださいね。

プランクトンの世界 迫力ビジュアル図鑑│トム・ジャクソン、ジェニファー・パーカー(著)、アンドリュー・ハースト、小針 統(監)、和田侑子(訳)

『プランクトンの世界 迫力ビジュアル図鑑』(撮影:SAKANA BOOKS)

「プランクトン」といえば目に見えないほどの小さな生物を想像しますが、実は魚類をはじめクラゲの仲間や多種多様な無脊椎動物たちも水面や水中を浮遊するプランクトンとして暮らしています。

『プランクトンの世界 迫力ビジュアル図鑑』(著:トム・ジャクソン、ジェニファー・パーカー、アンドリュー・ハースト、監:小針 統、訳:和田侑子/グラフィック社)は美しいグラフィックや写真にうっとりしながら、プランクトンについて網羅的に知ることができるフルカラーの図鑑。

種ごとの説明はもちろんですが、人知れず生態系を食物連鎖等で支えているプランクトンたちの役割や、その一生がわかる生活環、生態などが詳しく紹介されています。

プランクトンってなに?というかたにもおすすめ。彼らの知られざる姿を目撃しましょう。

かがくのとも絵本 シロナガスクジラ│加藤秀弘(著)、大片忠明(絵)

『かがくのとも絵本 シロナガスクジラ』(撮影:SAKANA BOOKS)

『かがくのとも絵本 シロナガスクジラ』(著:加藤秀弘、絵:大片忠明/福音館書店)は、イルカ・クジラ好きスタッフおすすめの絵本です!

世界最大の生き物として有名なシロナガスクジラの一生を繊細なタッチながらも大迫力に描きます。

イラストの美しさもさることながら、生態が丁寧に紹介されていて学びにもなる絵本です。

特にオキアミを捕食するシーンは絵本ならではの緻密な表現で印象的。シロナガスクジラがもっと好きになるはず。

深海生物生態図鑑│藤原義弘、土田真二、ドゥーグル・J・リンズィー(著、写真)

『深海生物生態図鑑』(撮影:SAKANA BOOKS)

深海生物好きの人におすすめの『深海生物生態図鑑』(著、写真:原義弘、土田真二、ドゥーグル・J・リンズィー/あかね書房)は、最新の調査により採取・調査研究された深海生物を、美しい生体写真やJAMSTECの研究者による詳しい解説とともに堪能できる一冊です。

魚類はもちろん、軟体動物や甲殻類、棘皮動物などの無脊椎動物も盛りだくさん。

大きい図鑑ならではの大迫力かつ細部のディテールまで楽しめる写真は必見!

実際のサイズもわかりやすく併記されていて、解説では発見時のエピソード、深海調査の裏側なども楽しめます。製本も丈夫な仕様となっていて、小さいお子さんと毎日読んで楽しむのにもぴったり。

ウミウシを食べてみた│中野理枝(著)

『ウミウシを食べてみた』(撮影:SAKANA BOOKS)

タイトルに釣られてみたら、装丁からもう最高!な『ウミウシを食べてみた』(著:中野理枝/文一総合出版)。

ウミウシってなに?どんな生き物?どんな魅力が…?

著者のウミウシ愛がみっちり詰まった、読みやすいながら読み応え抜群の1冊です。

大好きだからこそ、食べちゃいたい!と好奇心いっぱいにウミウシを食べた筆者の感想は如何に。ウミウシ好きの方もそうでない方も楽しめること間違いなし。

おしゃべりな絶滅動物たち 会えそうで会えなかった生きものと語る未来│川端裕人(著)

『おしゃべりな絶滅動物たち 会えそうで会えなかった生きものと語る未来』(撮影:SAKANA BOOKS)

21世紀になり科学的発展のある3Dモデリングやゲノム科学技術、それらを用いた最新の研究状況もふまえつつ、近代の絶滅動物についての詳細や人と彼らとのストーリーを追った一冊が『おしゃべりな絶滅動物たち 会えそうで会えなかった生きものと語る未来』(著:川端裕人/岩波書店)。

水生生物でいうと、ステラーカイギュウはじめ大型海牛類やオオウミガラス、ヨウスコウカワイルカなども取り上げられています。

絶滅した生き物は、空想ではなく紛れもなく実在した存在。

彼らは未来の、人と生き物の関係性を考える糸口として【絶滅後を生きている】と語る筆者。

数多くの資料を基に、絶滅した生き物の生態はもちろん食料としての人間との関係性まで…神秘ではない、リアルな生き物としての姿を浮き彫りに。

近年実際にあった絶滅や日本と縁のある生物の話もあります。身近な絶滅を知り、どう感じるか?ぜひ読んでみてください。

多様な水生生物の生き様と私たちの暮らし

今回ピックアップしてもらった本は、私たちの暮らしからは少し遠い“サカナたち”の話が多いように思います。

しかし、いずれも同じ星に暮らす生きものたち。我々はさまざまな自然と同居していることを忘れてはなりません。

多様な水生生物たちと共に暮らしていることを、改めて見つめなおせるラインナップなのではないでしょうか。ぜひ気になる本があれば手にとって、身近な自然を考えるきっかけにしてみてください。

(サカナト編集部)

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