異色の将棋大会「三浦三崎マグロ争奪将棋大会」
三浦市では毎年12月頃、「マグロ争奪将棋大会」というユニークなイベントが開催されます。
その名のとおり、優勝賞品は三崎のマグロ! 異色すぎる「マグロ×将棋」のセンスには、思わず唸ってしまいます。
大会にはプロ棋士の参加もあり、真剣勝負が繰り広げられます。

優勝者への賞品はなんとマグロ一本。上位入賞者にもマグロブロックが贈られます。
参加費に昼食が含まれているのも特徴的。内容は年によって異なるそうですが、おにぎりに加えてマグロの漬け、あら汁、燻製、串カツなど、地元ならではのマグロづくしも魅力のひとつです。
実は以前、筆者の息子がこの大会に出場したことがありました。見事マグロブロックを持ち帰り、家族で大喜びしたことを覚えています。
マグロの数え方はどんどん変化する?
ちなみにマグロの数え方を知っていますか。
海にいるときは「匹」、水揚げされると「本」、解体されると「丁」。ブロックは「コロ」、スーパーの短冊は「柵」と呼びます。そして、お刺身は「切れ」ですね。

つまり、優勝賞品のマグロは解体されているので、正しくは「1丁」。息子が持ち帰ったのは「1コロ」でした。
新鮮な三崎のマグロをめぐって繰り広げられる将棋の真剣勝負。地元の活性化にもつながり、魚に親しむ楽しいイベントです。
三崎でマグロづくしの一日を!
三崎の食文化と漁業の歴史を今に伝えるマグロ神社、名もなき部位に光を当てたアカネミ、勝者にマグロが贈られる将棋大会──。どれも三崎ならではのユニークさと、海への敬意にあふれたものでした。
まだまだ知らない魅力が、この港町には詰まっていそうです。
(サカナトライター:こやまゆう)
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