真の模倣にも成功
今回の研究では非同時的Do As I Do模倣のトレーニングも行われました。
このトレーニングでは、ヒトの動作に続けて「GO」という音声指示を与えた後に動作を真似するように教育。「ハマ」はこの非同時的Do As I Do模倣のトレーニングに成功しています。
さらに飼育員の動作のあと、「ハマ」とその飼育員を視覚的に見えない状態にしても「ハマ」の模倣成績は良好だったそうです。
これら条件下では、トレーナーの動作が終わった後に模倣することから、動作を一度見た後に脳内でイメージ、保持、再現する能力が求められます。この能力はヒトが行う模倣に近いことから「真の模倣」と呼ばれているようです。
高い社会的学習能力を有するトド
これまで高次の能力とされてきた模倣ですが、今回の研究トドがにより、高い社会的学習能力を有していること、ヒトから多くの情報を学習していることが明らかになりました。
この研究成果は飼育下の鰭脚類(ききゃくるい)がヒトの動作を模倣することが実験的に示された世界で初めての報告となっています。
(サカナト編集部)
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