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飼育が難しいという残念な一面も

サルパについて少し詳しくなり、その不思議な生態から自宅で飼ってみたいと思った人もいるのでは?

しかし実はこの生きもの、飼育が困難です。水族館でもあまり見かける機会がないのが、その難しさを物語っています。

野性下だと、成長サイクルも早くて繁殖能力が高く臓器の一部が欠落していたり内部の粘膜に他の生物にくっつかれていたりしても元気に動けるのですが、いざ水槽に入れると数日たてばだんだんと弱ってしまい、尚且つ内部に損傷が出来るとすぐに死んでしまいます。

もしサルパの飼育・入手が可能になれば、先ほど紹介したような、サルパを利用する生物の長期飼育にも繋がるのではないでしょうか。

まだまだ海にはわからないことがたくさんある、ということを思い出させてくれます。今後研究が進み、サルパやそれを利用する生きものたちの生態が明らかになると思うと、なんだかわくわくしてきますね。

(サカナトライター:俊甫犬)

参考文献

『クラゲガイドブック(著:並河洋/写真:楚山勇/発行:阪急コミュニケーションズ)』

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俊甫犬

採集活動をかれこれ8年間。幼いころは海の生き物は手が届きにくいものだと思ってましたが、岸壁採集を始めたことにより意外にも色々な生き物に出会えました。

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