深海でゆっくり泳ぎ続けるサメ
ニシオンデンザメは、目にクラゲの一種である寄生性コペポーダが付着することでも知られています。この寄生虫は目球に張りつくため、白く濁ったような目になり、視力を低下させます。
暗い深海での生活において重要となる嗅覚や、振動感知を主な感覚器官として使い、彼らは低下した視力で数百年という時間の流れを泳ぎ続けています。暗闇で数百年を生きることは、果たして幸せなのでしょうか、それとも孤独なのでしょうか。
深海の静けさの中で、ゆっくりと泳ぎ続けているオンデンザメ。数百年を漂うその孤高の姿にロマンを感じ、私はこのサメに惹かれてしまうのです。
(サカナトライター:こやまゆう)
参考文献
Greenland shark may live 400 years, smashing longevity record
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