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開花宣言ならぬ「室戸春ぶり宣言」 伝統漁法で漁獲される春の味覚

気温が高くなり春に旬を迎える魚たちが美味しくなる季節を迎えました。

3月7日には、高知・室戸市で開花宣言ならぬ「室戸春ぶり宣言」が出されました。

室戸の漁業

室戸市は高知県の東の端に位置する市。室戸沖は黒潮が流れることから古くは捕鯨で栄え、現在もドルフィンセンターという形で鯨と人を繋ぐ街でもあります。

また、室戸沖は急激に深くなる独特の地形と南西から北東に流れる海流に起因する湧昇流により、ミネラルを多く含んだ海水が運ばれてくるため、日本屈指の好漁場としても知られています。

漁業が盛んなこの町では定置網や一本釣り、キンメ漁が行われており、キンメダイやブリをはじめとする様々な魚介類が水揚げされます。特に室戸沖で行われる大型定置網は大敷網とも呼ばれ、100年以上の歴史を持つ室戸の伝統漁業。この漁業で多く漁獲されるのがブリであり、大敷網では1日1000尾のブリが漁獲されることもあるとか。

また室戸の大敷網が100年以上続いてる理由の一つに魚に優しい漁業であることが挙げられます。大敷網は独特の形状をしており、網の入り口から魚が逃げる仕組になっており、資源保護と漁業の効率化を両立していることが特徴です。

ぶりの旬は冬だけじゃない!室戸春ぶり

ブリのイメージ(提供:PhotoAC)

「室戸春ぶり」は室戸の大敷網で漁獲されるブランドブリのことで高知県のプライドフィッシュに選定されています(室戸春ブリ|高知県|プライドフィッシュ)。

春がブリの旬?と疑問に思う方もいるかもしれません。

実際、ブリの旬といえば寒ブリが有名ですし、ブリは漢字で「鰤」と書くのは師走の時期(12月)に旬を迎えるためです。しかし、室戸沖では3~5月、産卵期を前に南下してくるブリは栄養も脂も豊富で、春に漁獲されるブリは他の季節に獲れるブリと比較して体脂肪率が高いことが研究で判明しています。さらに「室戸春ぶり」は目方が7キロ以上の個体を厳選し、丸々太ったブリを全国へ出荷。脂ののりが抜群の春ぶりが獲れ始めると「室戸春ぶり宣言」が出されます。

ブリといえば寒ブリをイメージしますが、春に旬を迎えるブリもいるようですね。冬が終わりブリの旬が終わってしまったと思いきや、ブリの旬はまだ続きそうです。

(サカナト編集部)

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