昨年の2月頃、春先の陽気に背中を押され、メダカを4匹(メス3匹・オス1匹)、自宅に迎えました。
「この時期なら産卵しますよ」という店員さんの言葉どおり、メダカたちは卵を産んでくれます。
嬉しさと同時に、孵化後はどう管理すればいいのか、メダカの稚魚は何を食べるのか、親と一緒にして大丈夫なのか……といった不安が湧いてきました。
調べていく中で目にしたのが「春先に生まれた卵は弱い」という言葉。この事実について、初心者なりに向き合ってみることにしました。
念願の子メダカ誕生
ペットショップの店員さんからメダカの卵について聞いた私。これはもう「ホテイアオイを買うしかない!」と、メダカたちが新居に慣れたころに購入しました。
ホテイアオイは、まるっとしたかわいらしい葉が特徴の浮草です。根は細かい毛がたくさん生えており、メダカの産卵場所や隠れ家に最適です。
産卵床としてホテイアオイを用意すると、1週間ほどで根に卵がつき始めました。息子と毎朝水槽の前に並んで「いつ目がわかるようになるかな?」と言いながら観察する毎日が始まりました。
ホテイアオイ(提供:PhotoAC)ある日、白く変化している卵を発見。無精卵や途中で死んでしまった卵が腐敗し、カビが生えて白くなることがあるようでした。透明だった卵が白くなってしまうのは悲しかったですが、親メダカのためにもこまめに取り除くように心がけました。
その甲斐あって、ゴールデンウィークに差し掛かるころになるとホテイアオイの根には卵がびっしり。保温効果を期待して発泡スチロール容器にホテイアオイごと移しておくと、約30匹が孵化しました。
だんだん減っていく子メダカ
孵化直後の稚魚は非常に繊細でした。
まずは、水温変化・水質の悪化に弱いこと。底にたまった汚れをスポイトで除去し、水を足す作業を続けましたが、水換え時の水温差までは十分に意識できていませんでした。
子メダカの飼育には水温20℃以上が必要ですが、春先の室温では、水温が20℃を下回っていた可能性があります。
メダカの稚魚(提供:PhotoAC)また、体格差が出ると小さい個体が餌を十分に取れず、生存率が下がることも実感しました。子メダカが親と一緒に泳げる目安は体長1.5センチ以上とされています。それ未満では捕食や威嚇の対象になることがあります。
最終的に、約30匹のうち成魚まで育ったのは2匹。要因は水温管理や体格差への対応が不十分だったことが大きいと考えています。
春先の卵は弱いのか?
「春先の卵が弱い」というよりも、低水温下では管理の難易度が上がるというのが実感でした。
稚魚飼育で意識したいポイントは、(1)水温20℃以上を安定させること、(2)急激な水質変化を避けること、(3)体格差が出たら早めに分けること、(4)親との混泳は十分に成長してから──の4つ。この基本を押さえるだけで、生存率は変わるはずです。
最終的に、親メダカと混泳して生き残っている子メダカは2匹です。
初めて子メダカを飼育する場合、卵のお世話をするのは夏ごろからにするのが良さそうです。水温・水質管理に気を付けながら、毎日のお世話を楽しみつつ観察してあげてください。
(サカナトライター:高良あさひ)