カツオの藁焼きは、高知県の郷土料理「かつおのたたき」における調理法の一つ。
筆者は昨年、高知で美味しいカツオの藁焼きを食べました。やっぱり本場のカツオの藁焼きは絶品ですよ。
カツオの藁焼きとは?
カツオは高知県の県魚。高知県ではカツオがたくさん取れるので、古くから日常的に食べてきました。
しかし、昔は保存技術に乏しく、鮮度が落ちたカツオを美味しく食べるために、表面を炙る「たたき」という調理法が生まれたそうです。
一説には、土佐藩主の山内一豊が食中毒を防ぐためにカツオの刺身を禁じた結果、漁師が知恵を絞って表面だけ炙る調理法を生み出したとも言われます。
カツオの藁焼き(提供:PhotoAC)「たたき」はカツオを炙ることで、カツオの硬い皮を食べ易くするだけでなく、表面を殺菌し、生臭を消すなど、とても理にかなった調理方法だと言えるでしょう。
高知ではカツオのたたきの薬味に必ずニンニクを添えますが、これも殺菌効果を狙ったものと考えられます。旨みもアップしますし、グッドアイディアですね。
ちなみに、「たたき」というのは調理の際に、塩やタレをなじませるために、叩いたことに由来しています。
カツオのたたきは3種類?
できたてのカツオの藁焼き(撮影:額田善之)カツオのたたきには、藁で炙る「藁焼き」、松葉で炙る「松葉焼き(松たたきとも呼ばれる)」、ガス火で炙る「ガス焼き」の3つの方法があるそうです。
このうち、「藁焼き」が最も一般的で、高知では一般家庭でも利用される調理法とのこと。筆者も藁の焼けた香ばしい風味が付く「藁焼き」が一番好きです。
高知県はカツオの本場
高知県は全国でも有数のカツオの名産地。高知県では近海で漁をするため、1本釣りされた生の新鮮なカツオが市場へ出回ります。
カツオ漁船の模型(撮影:額田善之/撮影場所:桂浜水族館)特に、中土佐町久礼は「カツオの聖地」と呼ばれ、「鰹の国」とも称されるほど、美味しいカツオが食べられると人気です。
舌の肥えた高知県民さえ「カツオを食べるなら久礼へ行く」というほどで、朝どれカツオが昼には販売されるといいます。
本場で味わう藁焼きの凄さ
2025年、高知県民も絶賛するカツオを食べるために、筆者は中土佐町にある久礼大正市場(くれたいしょういちば)を訪れました。
大勢のお客さんで賑わう久礼大正市場(撮影:額田善之)雨の中、カッパを着てバイクで訪れた久礼大正市場は平日なのに大勢のお客さんで賑わっています。
高知の知り合いも絶賛する山本鮮魚店(撮影:額田善之)期待に胸を膨らませ、訪れたのはカツオの藁焼きの名店「山本鮮魚店」。久礼大正市場の入口を入り、すぐ右にあるお店です。
ここで生カツオと藁焼きたたきの食べ比べができる丼を食べました。
さすがは「カツオの聖地」で食べるカツオ。生でも全く臭みもなく、甘みと柔らかさを感じられる美味しい刺身でした。
山本鮮魚店のかつおの食べ比べ丼(撮影:額田善之)たたきは藁焼きの香ばしさを感じられ、歯ごたえも刺身とは違いプリプリで、いつも食べるたたきとは別物。新鮮さと藁焼きという調理法がすごくマッチしていて、やはり本場で食べる藁焼きは最高にうまいことが分かりました。
カツオの聖地「久礼」で別次元の藁焼きを食べよう!
高知ではどこでもカツオの藁焼きやたたきを食べることは可能です。
しかし、個人的には久礼で取れたカツオが一番おいしいと感じています。
「道の駅かわうその里」にある多田水産の藁焼き工房(撮影:額田善之)須崎市も高知の有名なカツオの町ですが、須崎市の「道の駅かわうその里」にある多田水産の藁焼き工房では、久礼で取れたカツオを藁焼きにして提供。藁焼きの実演でどんどんカツオのたたきができあがりますが、すぐに売り切れてしまうほどの人気ぶりです。
藁焼きを作る場所(撮影:額田善之)こちらでは相談すれば藁焼き体験もできるそうなので、時間がある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
ぜひ、久礼大正市場で美味しいカツオの藁焼きを食べてください。超おすすめですよ!
(サカナトライター:額田善之)