中土佐町商工会や久礼漁業協同組合、中土佐町などで構成される「シン・鰹乃國プロジェクト」推進協議会は、2025年11月に高知県中土佐町・久礼地区の住民、2026年2月~3月に47都道府県の一般生活者を対象に「かつおへの愛着度とかつおの食文化」に関する調査を実施しました。
この調査では土佐久礼から386人、47都道府県から4万4982人の有効回答が得られており、地域による食文化の違いやかつおへの愛着度が明らかになっています。
土佐久礼は<カツオの町>
調査地の1つである土佐久礼(とさくれ)は、高知県中西部に位置する中土佐町にある人口の3706人(2026年3月時点)の漁師町です。
土佐久礼の海(提供:PhotoAC)土佐久礼では古くから漁業が行われており、カツオ一本釣り漁は400年以上も歴史を持ちます。
それ故、土佐久礼ではカツオについて「釣る・売る・食べる」の3つのプロセスが揃っており、県外からはもちろん、高知県民も美味しいカツオを求めて土佐久礼を訪れます。
まさに土佐久礼は「カツオの町」なのです。
土佐久礼はかつおの愛着度が日本一?
今回の調査は、土佐久礼の住民1000人、全国47都道府県ごとに1000人、いずれも20~75歳の男女を対象に行われました。
主な質問は「『かつお』を食べるのは好きですか?」「普段、どのくらいの頻度で『かつお』を食べますか?」「『かつお』の好きな食べ方を教えてください」というものです。
高知県の中でも“カツオ愛”が強い町
「『かつお』を食べるのは好きですか?」という問いに対して、土佐久礼では「好き、とても好き」と回答した人が81.3パーセントと、47都道府県平均の59.1パーセントを大きく上回る結果となりました。
カツオ(提供:PhotoAC)また土佐久礼は、カツオの消費量日本一(総務省家計調査)である高知市の76.5パーセントも上回っており、日本一カツオへの愛着度が高い町であることが示されています。
さらに、土佐久礼では「嫌い、とても嫌い」の割合は1.3パーセントにとどまり、かつおが嫌いな人がほとんどいない町でることも明らかになりました。
土佐久礼では高頻度でカツオを食べる
「普段、どのくらいの頻度で『かつお』を食べますか?」という質問に対しては、「毎日または週1回程度」が土佐久礼で39.9パーセントと非常に高く、47都道府県平均の5.4パーセントと比較して非常に高い結果となっています。
また、「毎日」と答えた割合は土佐久礼で5.4パーセントと、47都道府県平均の0.9パーセントの約5.4倍となりました。
さらに、土佐久礼では「食べたことがない」と回答した割合は0.8パーセントと非常に低く、この地域ではかつおが日常的な食材として親しまれていることが示されています。
「刺身」と「たたき」が人気
「『かつお』の好きな食べ方を教えてください」という質問では、全国的に「刺身」「たたき」が上位で、「かつお節」などの加工品は二番手以降という傾向が見出されています。
かつおのたたき(提供:PhotoAC)土佐久礼においても「刺身」と「たたき」は人気で、それぞれ66.1パーセント、85.0パーセントと複数項目で全国トップとなりました。一方、「かつお節」の割合は全国最下位であり、土佐久礼におけるかつお食文化は「刺身」と「たたき」などの生食が中心であることが示唆されています。
東京では「寿司」の割合がトップであり、外食中心の都市型消費の傾向が反映された結果となっているほか、かつお節の生産地である鹿児島県では「かつお節」の割合が高い傾向にあり、地域によってかつおに対する食文化の違いが表れています。
土佐久礼の認知度はまだ低い
今回の調査によって、土佐久礼ではかつおを日常的に食しており、かつおへの愛着度が日本で一番高い町であることが明らかになりました。
また調査では、土佐久礼の認知度に関する質問もあり、高知県ではともかく47都道府県平均では13.5パーセントと高いとは言えない結果となっています。
協議会は今回の調査結果を踏まえ、「より多くの方に土佐久礼の町とかつおの魅力を知って頂くとともに、かつおの食文化にも関心を持って頂ければ幸い」とコメントしています。
(サカナト編集部)