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魚がいる水中の世界や環境まで表現したい イラストレーター・asamiさん

サカナに特化した本屋・SAKANA BOOKS(サカナブックス)で2023年8月からスタートした水生生物クリエイター向けの棚貸しサービス『SAKANA APARTMENT(サカナアパートメント)』。

今回はSAKANA APARTMENT402号室に現在入居中のasamiさんに、水生生物や制作活動への思いを語っていただきました。

asami: アナログ画材の水彩絵の具を用いてイラストを制作。魚や水生生物はもちろん、彼らが生きている環境や世界まで色彩豊かに表現した作風が特徴。オンラインストアや、SNSで作品を販売、発表している。Instagram: @asami07222 creema(外部サイト)

(SAKANA APARTMENTのブース。素敵な作品が並びます!/提供:asami)

制作のきっかけは、SAKANA BOOKS!

━━━現在SAKANA APARTMENTでは、さまざまな水生生物の作品を置いていただいています。普段は主にどのような作品をつくったり、活動をされたりしていますか?

水族館に魚の写真を撮りにいき、その写真をもとに水彩絵の具で絵を描いています。それをポストカードやアクリルキーホルダーなどのグッズにして、ハンドメイドのサイトで販売したり、SNSに投稿したりしています。

(ピラニアを観察中のasamiさん/提供:asami)

お気に入りの水族館はしながわ水族館でしょうか。ほどよい規模感で、じっくりと水槽をみることができるので好きだなぁとおもっています。ずっと見たかったピラニアが見られたところもよかったです。

━━━今はイベントなどにはご出展されていないということで、実店舗だとSAKANA BOOKSでしかasamiさんの作品を買えない特別感がありますね。制作を始めたきっかけはありますか?

実は、SAKANA BOOKSが制作をはじめたきっかけなんです! 仕事でお魚系の雑貨を扱うことがあって、いろいろ調べるなかでSAKANA BOOKSを知りました。

もともと絵を描くことは趣味でおこなっていたのですが、販売したり、発表したりはしていませんでした。SAKANA APARTMENTの入居者募集をみて、入居してみたいなとおもい、本格的に制作をはじめました。

━━━そうだったのですね! とってもありがたいです。イラスト自体は昔から描いていらしたのですか?

趣味でちょこちょこ描くくらいでした。大学が美術系だったため、その延長で描いていましたが、社会人になってなかなか時間もとれなくて。

もともとは、植物や草花など色鮮やかなモチーフを描くことが多かったのですが、魚の仲間を描き始めてから、その模様や、(それぞれに)表情があるところも面白いなとおもいはじめました。

(ピラニア、ディスカス、テングハギも素敵な作品に!/提供:asami)

水生生物は、見るのも食べるのも好き

━━━水生生物を好きになったきっかけはありますか?

もともと、食べることが好きなんです。制作をはじめるうちに、水族館で魚をみたり、調べたりするなかでより好きになっていきました。

━━━お寿司モチーフのアクリルキーホルダーを販売されているのも面白いなと思っていましたが、食べることが好きというところから入ったからだったのですね。

お寿司が好きなので、そういうものがあれば面白いかなと思ってつくってみました(笑)

(サーモン、大トロ、いくらのキーホルダー。かわいいし美味しそう!/提供:asami)

━━━ 一番好きな水生生物はいますか?

絵を描きたくなるもの、モチーフにしているものは色が鮮やかな生きものや魚が多いのですが、水族館に行ってずっと見ていたくなるのはイカ(の仲間)です。

波立たせるようなヒレの動きなども癒されるというか、見ているのが好きです。もちろん食べても美味しいですし。イカは種類も多くて、魅力がいっぱいの生きものですよね。

水族館に行ったときは、イカの水槽の前にいる時間が一番長いです(笑)
写真もたくさん撮ります。ただ描くとなるとちょっと難しそうだなとおもって、まだ挑戦できていないのですがいつか描きたいと考えています。

━━━ asamiさんのイカのイラスト、たのしみにしています。

アナログ画材の水彩絵の具で、水中を表現

━━━制作に関しては、どんなときに楽しさや喜びを感じますか?

制作していて完成に近づいてきたとき、ここをもうちょっとこうしようかなどいうところが出てきたりしたときに楽しいなとおもいます。

あとは、アクリルのグッズが完成したときの、(平面の)絵とはまた違う仕上がりをみるのも楽しいです。質感というか、透明感が、水の中を表現しているみたいでその感じもいいなとおもいます。

商品がひとつでも売れたときや、お客様からの反応があったときはうれしいですね。

━━━アクリルブロックやキーホルダーなどを拝見すると、まるで水中ジオラマを見ているような気持ちになります! 制作をするうえでの、こだわりはありますか?

アナログ画材の水彩絵の具で描いていることがこだわりです。(水を含んだ)絵の具のにじみなどで、魚が棲んでいる水のなかの世界を表現できますし、水彩絵の具と魚とはなんとなくあっているのかなとおもっています。また、作品にもよりますが、背景も描いているところがポイントだと考えています。魚だけではなくて、魚がいる環境や世界をより表現できるのかなと。

あとは、実際に自分で見た魚を描きたいなと思っていて。実際に見た魚を自分で撮影した写真から描くことで、生き物が存在していることをより感じられる気がします。

(まるで魚が水中を本当に泳いでいるような、アクリルブロック作品/提供:asami)

━━━今はデジタルでイラストを描く方も多いなかで、asamiさまの水彩絵の具のイラストを拝見しているとあたたかみを感じますし、どこかほっとします。

デジタルも少しやってみたのですが、慣れていないからか、アナログの方がしっくりくる気がしています。

━━━作品をとおして伝えたいことはありますか?

自分がおもう、魚がいる世界とか、素敵だなとおもった感じを伝えたいです。

魅力や、きれいだなという感じとか。描いていて、魚にも人生があるんだな、生きているんだな、いろいろあったんだなとか、考えることがあって。そういうことまで表現できたらなとおもっています。

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サカナト編集部

サカナト編集部

サカナに特化したメディア

サカナに特化したメディア『サカナト』。本とWebで同時創刊。魚をはじめとした水生生物の多様な魅力を発信していきます。

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