食用魚としてのハタタテダイ属
ハタタテダイ属の魚は食用としても知られます。筆者はハタタテダイ、ムレハタタテダイ、ツノハタタテダイの3種を食したことがあります。
チョウチョウウオ科の魚は意外なほど身に脂がよく乗っており、焼き物のほか、新鮮なものは刺身でも美味です。現在は「未利用魚」への関心が高まっており、ムレハタタテダイなどは通販などでも購入できるようになりました。
ただしハタタテダイ属のミナミハタタテダイなどはサンゴをつついて食べるため、内臓に毒が蓄積される可能性も否定できません。チョウチョウウオ科の魚に限らず、サンゴ礁の魚の内臓は食べない方が良いでしょう。
(サカナトライター:椎名まさと)
文献
(Burgess, W.E., 1978. Butterflyfishes of the world. A monograph of the Family Chaetodontidae. T.F.H. Publications, Neptune City, New Jersey.)
(檜山義夫・安田富士郎.1972.中部西南太平洋有用有毒魚類図鑑.講談社,東京.10+266pp.)
(Jordan, D. S. 1903. Supplementary note on Bleekeria mitsukurii, and on certain Japanese fishes. Proceedings of the United States National Museum, 26: 693-696.)
(Jordan, D.S. and B.W. Evermann, 1973.? The shore fishes of Hawaii. Charles E. Tuttle Company, Rutland, Vermont. 392 pp.)
(根来晃佑・宗原弘幸. 2024. 記録的猛暑の 2023 年に北海道函館市臼尻からSCUBA潜水によって採集された北限記録 13 種を含む初記録 14 種の魚類. Ichthy, Natural History of Fishes of Japan, 44: 1?25.)