“Stargazer”という単語をきいてピンときますか? SF映画に出てくる戦闘機の名前? それともホラーアクション映画に出てくる強めの怪獣の名前?
実はこの単語、「メガネウオ」という魚の英名なのです。何やら星が関係しているようですが、一体どういう意味なのでしょうか?
この記事では、メガネウオの生態や魅力、名前の由来を紹介します。
メガネウオとは?
メガネウオは、スズキ目ミシマオコゼ科の魚です。
和名で“メガネ”ウオと名付けられているとおり、ぎょろっとしたまんまるの目がチャームポイント。最大の特徴は顔が体の背面についていることです。
メガネウオは普段、体の半分以上を砂に埋めて過ごしており、餌を探すために砂の中から顔だけ出して待ち伏せています。
その姿から、英語で星を見つめる人(=天文学者や占星術者)を意味する単語“Stargazer”と名付けられたといわれています。 常に顔が上を向いている姿から「星を見つめる人」と名づけるのは、とても素敵な感性ですよね。
捕食者としての側面
メガネウオは餌をじっと待ち構えるタイプの魚です。 口さきについた擬似餌を細かく動かして、獲物をおびき寄せます。 そのあとはひと思いに……。
砂に隠れるのが本当に上手で、ダイビングをしていてもなかなか見つけられません。先輩ダイバーが見つけてくれたときも「よく見つけたな!」と思うくらい砂に馴染んでいました。
砂から顔だけ出す姿は、ホラー映画の表紙にできそうな怖さもあります。 インパクトがありすぎて、図鑑でメガネウオが出てくると思わず笑ってしまいます。
一方、メガネウオは攻撃的な性格ではないこともあり、ずっと見ているとどこか愛らしくなるサカナです。 星を見つめるように、上を向きつづけるメガネウオという魚がいることを知っていただけたらうれしいです。
(サカナトライター:百葉)