鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会(公益財団法人鳥取県栽培漁業協会)は10月22日、地域活性化の一環として鳥取県立青谷高校の生徒ら6人と共に長和瀬漁港でムラサキウニの調査を行いました。
磯焼けの原因の一つであるムラサキウニ
ムラサキウニはナガウニ科に属する棘皮動物で、日本に広く分布し食用にもなります。
しかし、近年、鳥取県ではこのムラサキウニが大発生しており、磯焼けの原因のひとつになっていると言われています。
磯焼けとは藻場の海藻が消失・著しく衰退していまう現象で、そこに生息する魚や海藻による二酸化炭素の吸収が減少してしまうことから、各地の海で問題となっています。
地元高校生たちによるウニ調査
鳥取ブルーカーボンプロジェクト「豊かな海の再生を目指して」実行委員会(公益財団法人鳥取県栽培漁業協会)では、令和4年より「鳥取県の漁業」の課題に取り組む生徒を対象にウニ学習の支援を続けてきました。
一部の駆除活動や養殖利用では、藻場の回復が限定的であることから今年度は3年生がムラサキウニの場所や時期による「身入り」の違いを調査。「やっかい物からお宝をさがそう!」をテーマに商品価値が付けられるムラサキウニの有無や育成条件を明らかにすることでムラサキウニの有効活用による藻場の回復を目指しています。
ウニの身入り測定
最終回となる本調査では東防波堤と長和瀬漁港内の斜路からムラサキウニを10個体ずつ採集し調査。
採集したムラサキウニは港内の荷捌き場にて身入りを測定しました。測定の結果、長和瀬漁港斜路のウニが最も身入りがよいことが判明。また、今年は7、8月の個体が最も身入りのよい季節だということも明らかになりました。
生徒らは今後、調査結果をまとめて年末以降の研究成果発表会に挑む方針だといいます。
※2024年●月●日時点の情報です
(サカナト編集部)