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個性的なマーブル模様が人気な<マーブルグラミー> オスは「泡でできた巣」で子育て?

マーブル模様の美しい体色が印象的な「マーブルグラミー」という魚を知っていますか?

水槽内で華やかな存在感を放つマーブルグラミーは、観賞魚として高い人気を誇っている魚です。

マーブルグラミーは個性のある斑点が人気

見た目が華やかなマーブルグラミーは、淡水アクアリウムで人気の熱帯魚。原種であるスリースポット・グラミーをもとに作られた、改良品種として知られています。

マーブルグラミー(提供:PhotoAC)

東南アジアに分布するスリースポット・グラミーは、青っぽい体色の上に不規則に浮き出た黒い斑点が印象的。マーブルグラミーは原種に特有の青い色彩を受け継いでおり、さらにその上に黒と白が絶妙に混じり合ったマーブル模様が加わっています。

マーブルグラミーの魅力は何といっても、その模様の多様性です。

個体によってそれぞれ異なるマーブル模様はまさに“目の保養”。光の当たり方や水質によって見え方が変化することもあり、同じ種でも全く違う雰囲気を楽しめます。

マーブルグラミーの繫殖行動

マーブルグラミーは、オスが子育てに協力的な魚としても知られています。

マーブルグラミーのオスは、繁殖期になると水流の弱い場所に「泡巣」を作ります。

泡巣とは、水生生物が口から出す分泌液と空気を混ぜ合わせて作る、多量の泡でできた巣のこと。一見、ただの泡の塊のような形状をしています。

グラミーの近縁種、ベタの泡巣(提供:PhotoAC)

メスが産卵すると、オスは泡巣の中の卵を守りながら、孵化するまでその周囲を見守り続けます。一説によると、泡巣は自分のテリトリーを明確に示すなわばり的な意味合いもあるのだそう。

この泡巣のおかげで卵は水流の影響を受けにくくなり、外部の危険から守られた安全な場所で孵化を待つことができるのです。

飼育の際はケンカや縄張り争いに注意

美しい見た目ばかりが注目されがちなマーブルグラミーですが、実は見た目に似合わず気性が荒い魚でもあります。

マーブルグラミーを安全に飼育するためには、ケンカや縄張り争いに注意しておかなければなりません。

マーブルグラミー(提供:PhotoAC)

特に重要なのが繫殖期です。マーブルグラミーのメスは泡巣を作るために特定の場所を占有するため、オス同士がその場所を巡って争うケースが多いのだそう。

複数のオスを飼う場合は、スペースを広めに保つか、オスを1匹だけにすることをおすすめします。

過度のケンカや争いは、魚にとって大きなストレスのもと。効果的な対処法は、水草や流木などを水槽内に多めに入れておくことです。こうすると魚が安心できるスペースを確保しやすくなるため、ストレスの軽減につながります。

飼育し始めたマーブルグラミー同士が喧嘩しても、外の川などに放すことは絶対にしてはいけません。別の水槽に移す、水槽のサイズを大きくするといった対応をとって、責任を持って最期まで飼育しましょう。

(サカナトライター:糸野旬)

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糸野旬

お魚好きなフリーライター。学生時代は生物学を専攻していました。水生生物たちの神秘的で奥深い魅力について、心を込めてお伝えします。

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