東京都千代田区にある日比谷公園で11月28日から30日まで、全国各地の新鮮な魚介グルメが楽しめる「SAKANA&JAPAN FESTIVAL in 日比谷公園」が開催されました。
東京にいながら日本の美味しいサカナを楽しめる、またとない機会です。
魚介グルメが好きな筆者は、このイベントに参加してみることに。日本各地の美味しい魚介に出会うことができました。
心ときめく全国の名産魚介
日比谷公園内に入り、会場となる芝生広場に向かうと、木々の向こうから魚介の焼ける香ばしい香りが風に乗って漂ってきます。
香りに吸い寄せられるように進んでいくと、各店舗自慢の食材を調理している賑やかなブースが見えてきました。
広場に屋台がずらっと並んだ様子は、圧巻!
出店がずらり(提供:こやまゆう)私が訪れたのはイベント1日目、11月28日の金曜日。平日の朝一番なので、まだ人はまばらでした。
マグロ、サーモン、ノドグロ、ウニやカニ──さらにホタテやカキ、イクラまで、日本の海を象徴する魚介が勢ぞろい。素材を惜しみなく使った海鮮丼をはじめ、全国各地の漁師さんたちが受け継いできた浜の味や郷土料理が並びます。
解体ショーも楽しめる豊洲のまぐろ丼、津軽海峡でとれた海峡サーモン、能登の牡蠣ガンガン焼き、小田原港で水揚げされた大きなアジフライなどなど……心ゆくまで魚介グルメを味わうことができ、お魚好きにはたまらないイベントでした。
アユの塩焼き(提供:こやまゆう)このイベントは、ただ美味しいお魚が食べられる「ごちそうイベント」ではありません。
四方を海に囲まれた日本の食文化の柱である「魚食」。日本では近年、魚介類の消費量が減り続けています。
そんな状況が続くなか、日本のソウルフード「魚食」にもっと関心を持ってもらいたい、魚食を再び盛り上げていきたい──そういった強い想いで開催されているのがこのイベントなのです。
マグロの解体ショーも(提供:こやまゆう)店員さんたちの威勢の良い掛け声で、ひときわ目立っていたのが「アラスカ産紅鮭いくらと数の子のこぼれ宝石丼」。そのネーミングのとおりキラキラと美しい丼です。
アラスカの漁業は、持続可能な漁業の実現に向けた取り組みが強化された「サステナブルな漁業」。普段なんとなく流してしまうそんなキーワードについて、美味しく食べながら考えるきっかけになるのも、SAKANA&JAPAN FESTIVALのいいところ。
また、「旬」というのも、単に美味しい季節という味の話だけではなく、魚という資源が無理なく増えるタイミングともいえます。旬の食材を選ぶことは、海に負担をかけない選択でもあるということを改めて考えさせられます。
「常磐もの」を味わって、ふくしまを応援しよう
東日本大震災・原発事故から復興を続ける福島。今回のイベントでは、食を通して応援する「発見!ふくしまお魚まつり」が同時開催されています。
福島県沖は、親潮と黒潮が出会う豊かな漁場が育まれ、「常磐もの」と呼ばれる上質な魚介類の産地です。しかし、今も福島県の沿岸漁業は風評被害が根強く、漁獲量は大きく落ち込んだままです。
「発見!ふくしまお魚まつり」エリアでは、ノドグロやヒラメを使った海鮮丼をはじめ、うにの貝焼き、さんまのポーポー焼き、ほっき飯といった郷土料理、さらには海鮮ラーメンまで、福島の味覚が勢ぞろい。地酒やワインも用意されており、美味しいお魚グルメと一緒に楽しむことができました。
山盛りのウニ(提供:こやまゆう)こういったイベントを通じて、福島県の水産物の魅力や安心・安全の確保に向けた取り組みなどを発信しています。
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