サンシャイン水族館を運営する株式会社サンシャインシティは4月17日、サンゴ礁の海で知られる沖縄県恩納村と包括連携協定を締結したことを発表しました。
2006年にスタートしたサンシャイン水族館の「サンゴプロジェクト」が20周年を迎えたことを契機に、環境保全に加え、観光振興や環境教育、文化交流など多方面で協力を深め、恩納村が掲げる「世界一サンゴにやさしい村」の実現と持続可能な地域社会づくりを後押しします。
サンゴ保全から観光・教育へ
今回締結された「恩納村・株式会社サンシャインシティとの包括連携に関する協定」には、サンゴ保全や環境保護活動の推進のほか、観光振興と地域産品を含む地域資源の情報発信、環境教育や次世代育成、文化・芸術の振興や交流、広報連携などが盛り込まれました。
恩納村での包括連携協定締結式の様子(提供:株式会社サンシャインシティ)サンシャイン水族館は、恩納村の協力を得て2006年からサンゴ保全活動「サンゴプロジェクト」を展開。都心の水族館という立地を生かし、サンゴ礁の生態展示や現地の海の状況報告を通じてサンゴの魅力と危機を伝える発信拠点となってきました。
また、恩納村産の養殖サンゴを預かり飼育することで、自然災害などに備えDNAを保管する役割も担っています。
再生プロジェクトのサンゴに生き物が棲みつく様子(提供:株式会社サンシャインシティ)プロジェクトは、池袋の水槽で育てたサンゴを沖縄の海へ戻す「サンゴ返還プロジェクト」と、恩納村海域で育てたサンゴの産卵・受精を通じて群落の再生を目指す「サンゴ礁再生プロジェクト」の2本柱で構成。これまで返還プロジェクトでは114群体を海へ植え付けてきたのだそう。
恩納村海域での保全活動の様子(提供:株式会社サンシャインシティ)一方、2024年夏には猛暑の影響で大規模な白化現象が発生。プロジェクトで見守ってきたサンゴも大きな被害を受けましたが、担当スタッフはその経験も含めて来場者に伝えることに意義があるとして活動の継続を表明しています。
池袋と沖縄をサンゴが繋ぐ
「サンゴプロジェクト」20周年を迎えた今年は、来場者が日常の中でサンゴ保全のための行動を「実践する」きっかけづくりを新たなテーマに掲げるといいます。
サンシャイン水族館では今年3月、「サンゴの日(3月5日)」を含む期間にイベント「サン!サン!サンゴフェスタ」を開催し、サンゴをテーマにした展示や解説、体験型コンテンツなどを実施しました。
また、来場者が「サンゴのために自分ができる行動」を選んで色付きスタンプを押し、モノクロのフラッグをカラフルなサンゴ礁に変える「サンゴ保全宣言フラッグ」企画を実施。 完成したフラッグは、飼育スタッフが恩納村でのメンテナンス作業の際に現地へ持参する予定です。
館内ショップでは、売上の一部が海洋保全団体への寄付につながるグッズも販売しています。
サンシャインシティで恩納村を感じられるイベントも開催
サンシャインシティで開催される沖縄をテーマにした恒例イベント「沖縄めんそーれフェスタ」。今年は5月22日~31日の10日間で開催されます。
会期中は、都内最大規模の沖縄物産展や三線ライブ、エイサー演舞など多彩なプログラムを予定。サンゴの生態について学べるガイドツアーなど、サンゴプロジェクト20周年記念の特別企画も用意されているほか、初日の5月22日には恩納村とサンシャインシティの連携協定を東京で披露するセレモニーも開催されます。
恩納村は、サンゴ礁に依存した観光地として1969年からオニヒトデの駆除、1998年からのサンゴ養殖など保全活動を継続し、2018年には「サンゴの村~世界一サンゴと人にやさしい村~」を宣言。 こうした取り組みが評価され、翌2019年には国の「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」に選定されています。
※2026年5月10日時点の情報です
(サカナト編集部)