東海道新幹線や小田急ロマンスカーの停車駅である「小田原駅」から箱根登山鉄道で2駅の「風祭駅」。改札を出ると、風でなびく「夏の市」と書かれたのぼりと、「カランッカランッ」と鳴る風鈴が出迎えてくれた。
風祭駅の周辺一帯にあるのが、かまぼこの製造・販売を行う鈴廣グループが運営する「鈴廣かまぼこの里」。箱根駅伝の中継所としても有名で、鈴廣かまぼこの本社のほか、同社の商品を販売する「鈴廣蒲鉾本店」や「鈴なり市場」、かまぼこの手づくり体験や職人技の見学ができる「かまぼこ博物館」などがある。
冒頭で出迎えてくれたのぼりや風鈴は、風祭駅直結の施設「鈴なり市場」の入り口にあり、同施設には改札を出て“徒歩10秒”ほどで入店可能。綺麗で広々とした空間に、小田原の名産品として定番の板かまぼこや伊達巻などが並ぶ。
さらには、かまぼこの食べ比べができる「かまぼこバー」、新たな名物として話題の伊達巻チュロスや伊達巻ジェラートなどを販売する「汐風カフェ」といった多様なグルメを購入したり味わえたりすることができる。
中でも伊達巻チュロスは現在人気らしく、早い時間で売り切れてしまうそうだ。この日も早々に売れ切れていた。
いざ、かまぼこ博物館へ
今回の目的地は「かまぼこ博物館」。
ここで、サカナの生態や海の大切さを面白く伝える活動をするさかなのおにいさん かわちゃんが、トーク&クイズショーとお絵描き講座を開催することになっている。その企画をSAKANA BOOKS・サカナト編集部が担ったという経緯だ。
なお、以前にさかなクンがインタビューで「さんはつけないでくださいってお願いしています」と話していたので、ここではかわちゃんも敬称略で失礼したい(ご本人には聞きそびれたけれど、きっと同じことを言ってくれるだろう)。
さまざまな体験ができる「かまぼこ博物館」
「鈴なり市場」から道を1本渡ると、「かまぼこ博物館」が見えてきた。立派な建物に鈴廣かまぼこの社章が掲げられている。
博物館の中に入ると、「かまぼこ手づくり体験教室」を行うスペースがあった。まるで工場の内部のようでワクワクする。
訪れたのは土曜日の午前9時過ぎだったが、すでに白衣と白い帽子を身につけた参加者の方が20〜30人ほど待機しており、一様にこの後の体験を楽しみにしている様子だった。
かまぼこ博物館の1階は「伝統と技」をテーマに、ガラス越しにかまぼこ職人たちの技を間近で見られたり、実際に職人と一緒にかまぼこの手づくり体験ができたりする。
2階は「かまぼこ板絵美術館」となっており、“かまぼこ板をキャンバスに”をテーマに様々な発想の作品を展示。3階は「食と科学」をテーマにした展示のほか、あげかま手づくり体験教室やかまぼこを使った簡単レシピの調理体験、食の実験教室など体験型プログラムを実施しているのだそうだ。
明るい鈴廣スタッフの皆さん かわちゃんも無事に到着
今回のイベント会場である3階に向かうと、鈴廣かまぼこのスタッフの皆さんが準備をしている最中だった。
“鈴廣カラー”である青色(紺色)のエプロンで統一されていて、まるで文化祭の前日のように楽しそうにレイアウトを相談していた。
しばらくすると、本日のゲストであり主役のかわちゃんが到着。
イベントの開催日は8月17日の土曜日。前日の16日は関東を台風7号が直撃するという予報で、東海道新幹線が名古屋〜東京間で計画運休を決めるなど交通機関にも大きな影響があった。
16日夜、神戸にあるスタジオでラジオの生出演を終えたかわちゃんは、天候の影響を受けやすい新幹線が突然の運転見合わせになることを避けるため、近鉄特急で名古屋駅まで移動。名古屋から小田原まではマネージャーさんが運転する車で移動するなど計7時間をかけて小田原入りとなった。
かわちゃんはそんなハードな移動の疲れを一切感じさせず、明るく振る舞ってくれた。
(かわちゃんとマネジャーさん、本当にありがとうございました…!)。
準備を進めて開場 約120人が集結
かわちゃんも交えて準備を進め、いよいよ開場。早速、多くのご家族が来場してくれた。
子どもたちは待ちきれない様子でソワソワ。開始時刻には満席になり、約120人が集まってくれた。
後で話を聞くと、同じ場所でこれまで開催してきたイベントと比較しても集まりがよかったそうだ。