公益財団法人世界自然保護基金ジャパンは9月25日、九州大学との共同研究である地域特化型のマルチメディア図鑑「東よか水辺の生き物マルチメディア図鑑」を発表しました。
佐賀県佐賀市東与賀地域に生息する水生生物を画像や3Dモデル、動画、音声といったマルチメディアで紹介するウェブサイトです。
東よか干潟の生物多様性について知る
WWFジャパンと九州大学大学院流域システム工学研究室は、水辺の希少種や生態系の価値と危機について、地元の方が理解を深め、ひいてはこの地域での自然保全の動きに繋がればと考え、佐賀県の東与賀地域に特化した「東よか水辺の生きものマルチメディア図鑑」を作成しました。
佐賀市東与賀町にある東よか干潟はラムサール条約登録湿地であり、ムツゴロウやシオマネキなど独特の生態系・生態多様性を有しています。世界的にも貴重な生物多様性が残る一方、様々な要因によりその生物多様性に危機が迫っています。
この生物多様性を、まずは地域の人々に知ってほしい、触れてほしいという思いからこの図鑑が開発されました。
ムツゴロウ、ニッポンバラタナゴ、カワバタモロコなど計52種が掲載
図鑑には、ムツゴロウをはじめとする東よか干潟の生きもの17種のほか、水田や水路に生息するニッポンバラタナゴやカワバタモロコなどの魚類や両生類など35種、計52種が掲載されています。
3Dモデルでは、立体的な生きものの画像を自由な角度や大きさから観察可能。また音声や動画では、生きもののリアルな姿を楽しむことができるため、採集や観察が難しい稀少な生きものに触れ合うことができます。
このような取り組みをきっかけに、生物多様性や環境を守るために私たちは何ができるか考え、自然への意識を向けていくことが大切ですね。
詳細は、東よか水辺の生きものマルチメディア図鑑の専用ウェブページより見ることができます。
(サカナト編集部)