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ウミガメの保護活動を通して学んだ<ウミガメを守る方法> マイクロプラスチックを減らすために

ウミガメの産卵数が年々減っているのを知っていますか?

「理由は温暖化?」 はい、正解です。

「プラスチックゴミの誤飲?」 これも正解です。

これらの状況の改善には、私たち一人ひとりの心がけが欠かせません。

ウミガメを守ると同時に、ウミガメが故郷の海に戻ってくるためにはどうしたらいいか。一緒に考えてみませんか。

家族で9年前よりウミガメの卵の保護活動に参加

静岡県の遠州灘でウミガメの産卵を見守り、卵を保護している団体があります。特定非営利活動法人サンクチュアリエヌピーオーです。

メスのウミガメは春に産卵し、卵は夏頃に孵化します。体長にして3〜4センチの子ガメは、それはそれは小さい“手のひらサイズ”です。

子ガメ(提供:PhotoAC)

筆者は、9年前から家族でNPOサンクチュアリが開催するウミガメの保護活動に参加。初めて参加した2016年には、1人あたり5〜6匹の子ガメを放流することができました。

ヨチヨチと、甲羅に比して大きなその手を懸命に前後に動かし、海へと向かって行く子ガメたち。その姿に感動し、涙が出たのを覚えています。

子ガメたちたちは波が来て流されても、懸命に海へ向かいます。不思議と立ち止まるカメはいないのです。ちろん、後ろも振り向きません。前進あるのみです。

海に向かう子ガメ(提供:PhotoAC)

海へと果敢に向かって行く子ガメを見ては、毎年勇気をもらいました。そして、その都度「この環境を守りたい、いや、守らなければならない」と感じます。

実は年々、放流できる子ガメは減っているのです。2016年は1人につき5~6匹の放流だったのが、昨年は1家族1匹の放流でした。

ウミガメの産卵数は減ってきている理由は前述した通り、さまざまです。

まずできること マイクロプラスチックをなくすために

ウミガメの産卵数は減ってきている理由の一つ、プラスチックゴミについて考えましょう。

砂浜に残されたポリ袋が海に流され、ウミガメがクラゲと間違えて食べてしまい、死んでしまった例は良く知られています。

アオウミガメ(提供:PhotoAC)

一方、大きなポリ袋だけではなく、実はマイクロプラスチックというもっと小さなゴミも原因となります。

マイクロプラスチックとは、5ミリ以下の極小プラスチックゴミですが、なぜこのように小さなものができるのでしょうか。

想像してみてください。砂浜に落とされたゴミをみると、例えば菓子袋の封を切って、その切った部分がかなりたくさん落ちています。

こういったものが海に流されていくと、海面からの紫外線で分解されて小さくなったり、石や岩にぶつかったりしてさらに小さくなっていくのです。

子どもと楽しみつつ、小さなゴミにも目を向けよう

ビーチクリーンなどの清掃活動をする時、ついつい大きなゴミに目が行きがちですが、実は小さなゴミもたくさん落ちています。

そこで、お子さんと楽しみつつ、しゃがんで歩きながら小さなゴミを拾ってみませんか? 実のところ、子どもの方が小さいゴミを見つけるのが得意です。

やり方は考えればいくらでもあります。模索しつつ、親子で楽しみながら、みんなで課題感を持って環境保全に尽くしましょう。

(サカナトライター:栗秋美穂)

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栗秋美穂

栗秋美穂

多様な学びと生き方を発信するライター

ウミガメの保護活動や、鮭の稚魚を育てて放流する活動をしています。読者の皆様にも、このような経験を通じて、少しでも海の生き物が生きやすい国になればと思います。

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