そのほかの海外産種

ブルーアンドゴールドスナッパー（イラスト：椎名まさと）

ロクセンフエダイやヨスジフエダイ、ベンガルフエダイに似たフエダイはほかにもいます。

西インド洋からパキスタン、紅海、オマーン湾に生息するフエダイ科の一種ブルーラインドスナッパーLutianus coeruleolineatus（Ruppell, 1838）は一見ロクセンフエダイによく似ていますが、その体側の青白い縦帯はかなり細く、また成魚ではその数も8～9本と、ロクセンフエダイと比べて多いのが特徴です。

大型の個体では縦帯が小さな点のようになることもありますが、縦帯がきわめて細いためロクセンフエダイとは見分けられるようです。

先述したように東太平洋（アメリカ大陸の西海岸）にも、ヨスジフエダイの仲間が生息しています。

バハカリフォルニアからペルー、および東太平洋の島嶼域に分布するブルーアンドゴールドスナッパーLutjanus viridis（Valenciennes, 1846）という種で、この種はヨスジフエダイによく似ていますが、黒く縁どられた青白い縦帯は5本で、ヨスジフエダイであれば細い線が入るところに太い帯が1本入っており見分けられます。

青白い縦帯があるフエダイは美味しい

フエダイ科の魚はシガテラ毒をもつものや、希少なものをのぞき、いずれの種も重要な食用種となっています。

ヨスジフエダイのような青白い縦帯のあるフエダイも例外ではなく、釣りや刺し網、潜り漁などにより漁獲され重要食用魚とされます。

沖縄では本種やキュウセンフエダイなど比較的小型のフエダイ属魚類は「びたろー」と呼ばれており安価ですが、刺身などにして食べると美味しい魚です。

みなさんも釣りなどで出会うことがあれば、ぜひ食してみてください。

（サカナトライター：椎名まさと）

参考文献

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