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行動が周期的に変化

実験の結果、4月21日の夜間から翌22日の早朝にかけて、複数の固体が産卵する大規模な集団産卵が生じたといいます。

53個体のロガーデータを集計・解析した結果では、産卵イベントが開始してから30~40分程で複数の個体に行動変化が伝搬していたことが判明。さらに、産卵期の行動が周期的に変化していることも発見されました。

先行研究から、産卵の誘発にはオスの精子に含まれるフェロモンが重要とされており、今回の研究でもフェロモンの刺激により行動が同調し変化したと考えられています。また行動が周期的に変化したとについては、フェロモンの刺激へ個体が慣れることによるものとされています。

これらの同調した行動変化は自然下の産卵で受精率の向上に寄与し、周期的な行動変化は配偶子放出のリスク分散に繋がる可能性があるとされ、ニシンの繁殖成功を高めるために不可欠であるとされています。

様々な分野での貢献が期待

今回の研究は、集団産卵の再現と行動に可視化に成功した初めての事例。今後は個体ごとの行動差など、より詳細な側面の解明が期待されているとのことです。

また、ニシンは水産資源として重要な魚種であることから、今回の研究で得られた知見は水産学や生態学など様々な分野での貢献も期待されています。

(サカナト編集部)

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