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千葉県や東京都でも見つかるヒゲクジラ類

最後にヒゲクジラの目撃例を見てみましょう。

明治時代の1876年、富津市で体長約12mのニタリクジラが漂流。近年では、2007年以降に千葉県袖ケ浦市や羽田空港沖、東京都江東区などでニタリクジラの漂着や漂流が報告されています。

ザトウクジラ(提供:PhotoAC)

2018年、千葉県浦安市で目撃されたのは体長約15mのザトウクジラ。同じ個体と思われるクジラが、東京ゲートブリッジや海ほたるパーキングエリアの近くでも目撃されました。

ザトウクジラはその後、横須賀市での漂着や川崎市での目撃も報告されています。

小型のヒゲクジラ類

横浜市では、1998年以降に2回、ミンククジラの漂流・漂着が目撃されています。本種はヒゲクジラのなかでは比較的小型ですが、それでも体長は2回とも4m前後ありました。

同じく比較的小型のヒゲクジラであるコククジラは、2005年に千葉県袖ケ浦市に体長約8mの個体が迷い込み、2017年には横浜市でも目撃されています。

2013年~2014年にかけては、東京都品川区・江東区や神奈川県川崎市で、体長12m~14m前後のイワシクジラの漂着・漂流が相次ぎました。

「寛政の鯨」

江戸時代だった1789年、品川沖に巨大なクジラが迷い込みました。「寛政の鯨」と呼ばれ、11代将軍・徳川家斉も見物する大騒ぎになったと伝えられています。このクジラは体長約16.7mに及ぶナガスクジラだったようです。

ナガスクジラは近年も、2012年には東京都江東区に、2013年には千葉県市原市になんと体長約22mの巨大な個体が漂着しています。

また東京湾ではありませんが2018年、相模湾沿いの神奈川県鎌倉市にシロナガスクジラが漂着。シロナガスクジラは大きな個体は体長30mを超える、現在の地球で最大の生物です。漂着したのは赤ちゃんにもかかわらず、体長は約10.5mで、確実な記録ではこれが国内初の漂着例とか。

東京湾での海生哺乳類目撃報告は増えている

今この瞬間も、首都圏のすぐ近くにある東京湾を、雄大な生物たちが泳いでいるのかもしれません。

東京湾の海生哺乳類目撃報告は、近年特に多くなっています。これはもちろん、観測体制や情報発信力が強まっている影響もあるでしょう。もしくは海の環境変化が影響しているのかもしれません。

理由は明確には分かりませんが、かつて顧みられなかった海の環境が改善し資源量が増え、捕食者である海生哺乳類たちが集まりやすくなっている……と信じたいところです。

(サカナトライター:浅川千)

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