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宮崎県のベンチャー企業が4キロ台の<サクラマス>養殖に成功 従来より2倍以上の大きさに育つワケ

株式会社Smoltは自社で開発した高温耐性サクラマスの種苗に、全メス三倍体技術を適応した3年間にもおよぶ長期飼育により、養殖サクラマスで大台の4キロ台を達成したことを発表しました。

これまで、国内の養殖サクラマスでは1.5~2.0キロ程度だったといい、4キロは従来の2倍以上の目方ということになります。

温暖化とサーモン養殖

近海、海水温上昇が著しく気象庁の最新データ(2024年)によれば、日本近海における海域平均海面水温の上昇率は100年あたりで+1.33度とされています。

海水温上昇は海の生物たちに大きな影響を与えており、養殖サーモンも例外ではありません。

(提供:株式会社Smolt)

これまでのサーモン・トラウトは水温18度以下という冷水域で養殖される魚でした。海水温上昇により養殖に適した海域が年々減少し、養殖期間の短縮や生産効率の低下はサーモン養殖業界の大きな課題となっています。

夏場にかんしては高水温により、サーモンが生育できない期間が長期化。これによる出荷の遅延や最悪の場合、高水温でサーモンが死んでしまうリスクが高まるといいます。

そのため、高水温でも安定してサーモンを生産できる技術が世界から求められているのです。

高温耐性サクラマス

こうした背景で、株式会社Smoltは6世代にもわたる選抜育種により高温耐性サクラマスを開発しました。

高温耐性サクラマスは、従来であれば18度以下で養殖されるトラウト・サーモンに対し、20度前後でも安定して成長可能。この革新的な魚は地球温暖化に対応し、温暖な地域での養殖を可能にする品種です。

4キロ台の個体育成に成功

そして今回、株式会社Smoltはこの高温耐性サクラマスの種苗を用いて、4キロ台の個体の育成に成功したと発表しました。

4kgに到達したサクラマス(提供:株式会社Smolt)

従来の国内養殖サクラマスは1.5~2.0キロとのことなので、4キロ台が非常に巨大なサクラマスであることがわかるでしょう。この巨大養殖サクラマスの生育あたり、同社は高温耐性サクラマスに全メス三倍体技術を適応しています。

全メス三倍体技術とは染色体を3セット持つ個体のことで、性成熟が抑制され生殖ではなく成長にエネルギーを振り分けることが可能なため、通常より長期的で大型化を実現できるとのことです。

国産サーモン競争力向上にも貢献

今回、株式会社Smoltが開発した大型の養殖サクラマスは料理店などでの活用の幅が広がり、国産サーモン競争力向上に貢献することが期待されています。

また、海水温上昇が課題となっている近年、高水温でも長期的かつ安定的に養殖ができる高温耐性サクラマスは、水産養殖業の持続可能性を高める重要な技術とされています。

(サカナト編集部)

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サカナト編集部

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