ミシマオコゼという魚をご存知でしょうか。この魚は非常に多くの特徴を持った魚として知られているのです。
この記事ではミシマオコゼにつていご紹介します。
ミシマオコゼとは
ミシマオコゼはスズキ目ミシマオコゼ科に属する魚。名前に「オコゼ」と付くものの、カサゴ亜目に属するハオコゼやオニオコゼとは別のグループであるワニギス亜目に属する魚です。
ワニギス亜目にはミシマオコゼ科の他にトラギス科、イカナゴ科、ホカケトラギス科などを含みます。
日本産のミシマオコゼ科の魚は2024年6月現在、8種が知られており、中でも最もよく見られるのはミシマオコゼという種。本種は北海道から九州にかけて広く分布し、主に深場の砂地で見られるようです。
ミシマオコゼは底引き網や定置網で漁獲され、見た目に反して味が良く鮮度のよい刺身は絶品。国内産の他にニュージーランドから近縁種が輸入されているようです。
浅海に生息するキビレミシマ、底引き網で目にするアオミシマ
ミシマオコゼの他に比較的よく見られるミシマオコゼ科には、より浅海に生息するキビレミシマや底引き網で目にするアオミシマが知られています。ミシマオコゼとキビレミシマの識別は難しいものの、アオミシマは背鰭が1基しかないため、サツオミシマを除く他のミシマオコゼ科とは容易に区別することが可能です。
一方、ミシマオコゼ科の中でもカスリミシマ、ヤギミシマ、メガネウオなどは滅多にお目にかかれない珍魚で、食用として流通することはほぼないでしょう。ちなみにメガネウオは口の中に多毛類を模したと思われる疑似餌を持つことも知られています。
ミシマオコゼの名前の由来は?
ところでミシマオコゼは変わった名前を持ちますが一体何が由来なのでしょうか?
まず、ミシマオコゼの“オコゼ”の部分ですが、これは“オコ”と”ゼ”に分けられます。オコは「醜い・愚か」などの意味で、ゼは「魚」を意味する単語で、「醜い魚」という意味になるようです。実際、オコゼの名が付く魚は軒並みブサカワな見た目をしていますね。
さて、問題は“ミシマ”の部分です。ミシマの由来は諸説あり、一説には背中の模様が陶器に用いられる「三島手」に似ているからとも言われています。
他にも兵庫県淡路島沼島でたくさん獲れたことから「ヌシオオコゼ」と呼ばれていたものが転訛した説などがあるようです。他にも色々な説があるので是非調べてみてください。
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